[ニューヨーク 26日 ロイター] - 男子テニスのステファノス・チチパス(ギリシャ)は26日、ATPツアーが試験導入したオフコートコーチングに言及。これによって四大大会の最終戦である全米オープン(OP)では不公平を減らす効果が出るとの見方を示した。
ATPは大会が指定した座席にコーチが着席し、試合中に選手がルールの範囲内で指示を受けられる新ルールを7月から試験導入。全米OPや11月の日東電工ATPファイナルでも試行される予定となっている。
チチパスは取材陣に対し、今年初めに審判たちからオフコートコーチング違反者として不当にマークされていると感じ、1月の全豪OPでは罰金を科されたと発言。「自分のコーチは他のコーチほど慎重ではなかったが、(オフコートコーチングは)常に起こっていた。自分だけ何度も違反を取られるのは不公平だと思った」と語った。
その上で、チチパスは「でも(オフコートコーチングが)合法化されたことによって、ゲームを台無しにするような厳しい審判と争う必要がなくなったのは何よりもうれしい」と続けた。
新ルール導入については、世界ランキング13位のテーラー・フリッツ(米国)は「ばかげたルール」と批判していた。しかし、チチパスはこれまでもオフコートコーチングは常態化していたとの主張を繰り返し、「合法化によってテニスは多少なりとも平和になり、選手たちはよりゲームに集中し、さまざまな無意味なことは少なくなるだろう」と持論を述べた。