[キーウ 31日 ロイター] - 国際原子力機関(IAEA)の調査団は31日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)を出発し、南東部のザポロジエ原子力発電所に向かった。欧州最大の同原発を訪れ、周辺への砲撃で損傷がないか検査や評価を行う。
ザポロジエ原発はロシア軍がウクライナ侵攻直後に管理下に置き、前線に近い場所にある。周辺では砲撃が続いており、ロシアとウクライナは原発を危険にさらしたとして互いを非難している。
ロイターは、IAEAの調査団が車列を組んでキーウを出発したのを確認した。
調査団を率いるIAEAのグロッシ事務局長は出発に先立ち、原発に数日滞在すると記者団に説明。現地の実情を把握し、可能な限り事態の安定化を図りたいと語った。
また、IAEAはザポロジエ原発に常駐する代表団を置くことを希望しているとも明らかにした。
調査団が原発にいつ到着し、視察を行うかは明らかになっていない。
一方、ロシアが一方的に任命したザポロジエの当局トップ、エブゲニー・バリツキー氏はインタファクス通信に対し、視察は1日で終わらせるべきとの考えを示した。