[北京 3日 ロイター] - 中国の秦剛外相は2日、ミャンマーの首都ネピドーで軍事政権トップのミンアウンフライン総司令官と会談した。秦外相は、ミャンマーが独自の発展の道を見出すことを中国は支持すると述べ、国際社会はミャンマーの主権を尊重し、平和と和解の達成を支援すべきとの認識を示した。中国外務省が3日に会談内容を発表した。
ミャンマーは、2021年の国軍クーデターでノーベル平和賞受賞者の民主派指導者アウンサンスーチー氏の政党が率いる政権が倒された。西側諸国が強く非難する一方で、中国はミャンマー国軍と密接な関係を維持している。
中国外務省によると、秦外相は会談で「中国は、ミャンマーが国情に合った独自の発展の道を模索することを支持する」と表明。
「(ミャンマーが)政治の移行プロセスを進め、関係者が憲法と法律の枠組みの下で相違点に適切に対処し、国民的和解を目指す」ことを中国は支持すると述べた。
その上で、国際社会はミャンマーの主権を尊重し、平和と和解の達成を支援する建設的役割を果たすべきと指摘した。
中国は、ヒスイ、スズ、木材などミャンマーの資源の主要な買い手。また、ミャンマーの反政府勢力と国軍の戦闘を逃れて難民が中国側に流入している。
ミャンマーの経済開発について、秦外相は、中国・ミャンマー経済回廊に関連する投資を加速させ、農業、教育、医療に関するプロジェクトを実施する予定だと述べた。
さらに、ミャンマーが隣国バングラデシュとの関係を改善することを支持すると述べた。
ミャンマーのテレビ局によると、会談では国境貿易の拡大やエネルギーに関する協力も取り上げられた。