[ハルツーム 12日 ロイター] - スーダン国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は12日未明、民間人保護や人道支援促進を盛り込んだ文書に署名した。協議を仲介した米政府高官が明らかにした。ただ停戦合意には至らなかったという。
軍とRSFは先週末から、サウジアラビアの港湾都市ジェッダで、米国とサウジの仲介による協議を実施していた。米政府高官によると、双方はさらに協議を続け、短期的な停戦を目指すことで一致した。
米国務省高官は「両者の隔たりは依然として大きい」としている。
協議後に公表された文書によると、軍とRSFは「緊急人道支援の実施や不可欠なサービスの復旧に向けて、短期的な停戦を目指すための交渉に優先的に取り組むことにコミットする」とした。
米国務省は声明で、双方は最長で10日程度の効力のある停戦で合意を目指すと説明した。
米政府高官によると、双方は次回、支援物資を守るための具体的な治安措置について議論する予定。国務省は、措置に「米・サウジや国際社会が支持する停戦監視メカニズム」が含まれるとしている。
軍とRSFは文書で「敵対行為の恒久的な停止を実現するための一連の拡大協議」のスケジュールを組むとしている。
米高官は、一時的な停戦で合意できたとしても、恒久的停戦に進むのは長いプロセスになると指摘する。ただ、米政府は今回の文書署名で停戦への機運が高まることを期待している。
スーダンでは11日もなお戦闘行為が続いた。首都ハルツームに近いハルファヤで衝突が発生。現地住民によると、ハルツームのほか近郊のバーリとオムドゥルマンの上空で戦闘機が旋回していた。しかし、戦闘は前日と比べると落ち着きつつあるようだ。