Michelle Nichols
[国連 16日 ロイター] - 国連安全保障理事会は16日、イスラエルとパレスチナ武装勢力ハマスの衝突を巡りロシアが提出した決議の採決を行った。賛成が5票、反対が4票、棄権が6票で否決された。
決議採択には少なくとも9票の賛成と、常任理事国5カ国が拒否権を行使しないことが必要になる。
ロシアは13日、人道危機を回避するための即時停戦を求める決議案を提出した。ハマスが拘束する人質の解放のほか、人道支援を可能にするよう要請し、市民の安全な退避も求めた。
民間人への暴力やテロ行為を非難したが、ハマスには直接言及しなかった。
ロシアのネベンジャ国連大使は採決後に安保理で「全世界が固唾をのんで流血に終止符を打つための措置を安保理が講じるのを待っていたが、西側諸国の代表団が基本的にその期待を踏みにじった」と語った。
米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「ハマスを非難しないことで、罪のない市民を残忍に扱うテロリスト集団をロシアは援護している。言語道断だ。偽善的で弁解の余地もない」と指摘。安保理が行動を起こすべきとの考えには同意するとし、全メンバーと努力すると述べた。
一方、ハマスを非難するブラジルの決議案の採決は、さらに協議が必要なため17日まで延期された。