■業績動向
1. 2016年12月期の業績概要
カルナバイオサイエンス (T:4572)の2016年12月期の連結業績は、売上高で前期比48.3%減の811百万円、営業損失で423百万円(前期は472百万円の利益)、経常損失で440百万円(同492百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失で289百万円(同456百万円の利益)となった。
創薬事業において、シエラへのCDC7キナーゼ阻害薬の導出を2016年6月に実施し、ライセンス契約一時金収入98百万円を計上したものの、前期比では515百万円の減収となったほか、創薬支援事業についても国内外で売上げが減少したことで、売上総利益が742百万円減少した。
また、研究開発費を中心に販管費が154百万円増加したことに伴い、営業利益ベースでは896百万円の減益となった。
なお、特別利益として2004年より資本業務提携関係のあったクリスタルゲノミクス(韓国)の株式を相互に売却したことから、当期で177百万円の投資有価証券売却益を計上している。
2. 事業セグメント別動向
(1) 創薬支援事業
創薬支援事業の売上高は前期比25.3%減の712百万円、営業利益は同53.5%減の192百万円となった。
売上高の内訳は、国内向けが前期比28.4%減の418百万円、北米向けが同22.8%減の199百万円、欧州向けが同16.3%減の72百万円、その他地域向けが同10.1%減の22百万円となった。
国内については、主力顧客である小野薬品工業向けの大規模受託案件の売上高が減少したことが主因で、小野薬品工業向けの売上高としては前期比38.7%減の194百万円となった。
また、海外売上高については為替レートが前期の121.11円/米ドルから108.81円と約10%円高となったことに加えて、北米でキナーゼタンパク質の販売やプロファイリング・スクリーニングサービスの売上げが減少したことが響いた。
北米地域は主要市場であるが、地理的に広域なことから戦略的な営業活動が求められるが、必ずしもこれまでの営業体制が有効に機能しなかったことも影響した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
1. 2016年12月期の業績概要
カルナバイオサイエンス (T:4572)の2016年12月期の連結業績は、売上高で前期比48.3%減の811百万円、営業損失で423百万円(前期は472百万円の利益)、経常損失で440百万円(同492百万円の利益)、親会社株主に帰属する当期純損失で289百万円(同456百万円の利益)となった。
創薬事業において、シエラへのCDC7キナーゼ阻害薬の導出を2016年6月に実施し、ライセンス契約一時金収入98百万円を計上したものの、前期比では515百万円の減収となったほか、創薬支援事業についても国内外で売上げが減少したことで、売上総利益が742百万円減少した。
また、研究開発費を中心に販管費が154百万円増加したことに伴い、営業利益ベースでは896百万円の減益となった。
なお、特別利益として2004年より資本業務提携関係のあったクリスタルゲノミクス(韓国)の株式を相互に売却したことから、当期で177百万円の投資有価証券売却益を計上している。
2. 事業セグメント別動向
(1) 創薬支援事業
創薬支援事業の売上高は前期比25.3%減の712百万円、営業利益は同53.5%減の192百万円となった。
売上高の内訳は、国内向けが前期比28.4%減の418百万円、北米向けが同22.8%減の199百万円、欧州向けが同16.3%減の72百万円、その他地域向けが同10.1%減の22百万円となった。
国内については、主力顧客である小野薬品工業向けの大規模受託案件の売上高が減少したことが主因で、小野薬品工業向けの売上高としては前期比38.7%減の194百万円となった。
また、海外売上高については為替レートが前期の121.11円/米ドルから108.81円と約10%円高となったことに加えて、北米でキナーゼタンパク質の販売やプロファイリング・スクリーニングサービスの売上げが減少したことが響いた。
北米地域は主要市場であるが、地理的に広域なことから戦略的な営業活動が求められるが、必ずしもこれまでの営業体制が有効に機能しなかったことも影響した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)