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薬王堂 Research Memo(6):2ケタの増収増益

発行済 2017-06-02 16:00
更新済 2017-06-02 17:00
薬王堂 Research Memo(6):2ケタの増収増益
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■業績動向

1. 2017年2月期決算
薬王堂 (T:3385)の2017年2月期業績は、売上高が前期比11.9%増の74,912百万円、営業利益が同20.1%増の3,184百万円、経常利益が同20.4%増の3,509百万円、当期純利益は同30.6%増の2,334百万円と2ケタの増収増益となった。
部門別の売上高は、ヘルスケアが同6.8%増の17,420百万円、ビューティケアが同8.5%増の13,000百万円、ホームケアが同16.0%増の9,718百万円、コンビニエンスケアが14.9%増の34,773百万円。
既存店の月次売上高も23ヶ月連続で前年同月を上回っており、販売が好調だったことがうかがえる内容となっている。
売上総利益率は、前期比0.4ポイント上昇の22.9%で、同社はESLP推進とMD精度の向上の成果によるものと分析。
商品管理におけるロス率の改善や、2017年1〜2月にWA!CAのプロモーションをチラシにおいて積極的に実施したのに伴い、チラシにおける商品の値下げが例年より少なかったことなどが売上総利益率の改善に寄与した。
なお、ポイント付与に関連して前期から会計方法を変更しており、会計方法の変更がない場合と比べ営業利益段階では利益が113百万円圧縮されている。


期中においては、ドラッグストアを岩手県に3店舗、青森県に1店舗、秋田県に7店舗、宮城県に8店舗、山形県に3店舗の合計22店舗を新規出店、退店が2店舗だったため、2017年2月末の店舗数は221店舗(うち調剤併設型4店舗、調剤専門薬局1店舗)。
ROEは、前期から2ポイント上昇し17.5%となった。


2. 財務状態及びキャッシュ・フローの状況
2017年2月期末時点における総資産は前期末比で3,606百万円増加し32,346百万円となった。
内訳を見ると、流動資産が同1,675百万円、固定資産は同1,931百万円増加した。
流動資産が増加した主因は、棚卸資産の増899百万円と現預金の増684百万円。
固定資産は、新規出店に伴う有形固定資産の増2,052百万円が大きかった。
負債は同1,567百万円増の17,976百万円、有利子負債は同293百万円増の5,603百万円で、D/Eレシオは0.39倍と財務体質は極めて健全。
純資産は最終利益の計上などにより同2,039百万円増加し14,369百万円となった。
期末の自己資本比率は44.4%で、前期末比1.5ポイント改善している。


2017年2月期末時点の現金及び現金同等物の残高は、前期から683百万円増加し1,683百万円。
各キャッシュ・フローの状況について見ると、営業キャッシュ・フローは4,212百万円の収入となった。
法人税等の支払額1,220百万円や棚卸資産の増加額898百万円などがあったが、税引前当期純利益3,472百万円や減価償却費1,596百万円の寄与により収入が拡大した。
投資キャッシュ・フローは3,520百万円の支出で、有形固定資産の取得による支出3,363百万円によるところが大きい。
財務キャッシュ・フローは、長期借入れによる収入2,500百万円と長期借入金の返済による支出2,206百万円の相殺などで8百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは692百万円の収入となった。


3. 2018年2月期会社業績予想
2018年2月期の会社業績予想は、売上高83,000百万円(前期比10.8%増)、営業利益3,444百万円(同8.1%増)、経常利益3,972百万円(同13.2%増)、当期純利益2,542百万円(同8.9%増)で、既存店売上高は、上期104.9%、下期105.1%、通期105.0%の前提。
売上総利益率は22.7%を計画している。
また、経常利益の伸び率が営業利益より大きくなっているのは、岩手県2店舗の震災復興工事関連の補償金約250百万円の営業外収入への計上を見込んでいるため。


2018年2月期では、新規出店を20店舗、退店2店舗を計画している。
退店2店舗のうち、1店舗はリプレース、もう1店舗は復興工事に関連するもの。
2019年2月期以降は、福島県にも進出する予定である。


(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)

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