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エレマテック Research Memo(9):各市場の新技術・新需要を、「センシング」と「通信」の融合で取り込みを狙う

発行済 2017-06-09 15:08
更新済 2017-06-09 15:33
エレマテック Research Memo(9):各市場の新技術・新需要を、「センシング」と「通信」の融合で取り込みを狙う
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■中長期成長戦略

4. マーケット別の成長戦略
2020年3月期の業績目標である売上高250,000百万円のマーケット別内訳としてエレマテック (T:2715)はDigital Electronicsで142,000百万円、Automotiveで33,000百万円、Broad Marketで75,000百万円としている。
それぞれ、決して低くはない成長率となるが、同社は「モジュール品販売を中心に更なる拡大を図る」としている。


同社はマーケット別に戦略を掲げているが、全マーケットに共通の戦略として「センシングと通信のソリューションの提供」を掲げている。
これはIoT及びICTの時代において最も基本的な領域についてしっかり商流を確保しようということだ。
その上で3つのマーケットごとに重点項目を掲げている。


(1) Digital Electronicsにおける戦略
同社はDigital Electronics部門についての現状認識として、1)スマートフォン成長率停滞及び競争激化、2)IoT関連デバイスの需要増加、3)OLED(有機EL)の用途拡大、などを挙げている。
その上で、重点項目として車載向け表示装置攻略、モバイル用筐体・内蔵部品の拡販、OLED関連部材の展開、及び強化ガラスの拡販などを挙げている。


(2) Automotiveにおける戦略
Automotiveマーケットについて同社は、運転支援分野の需要増とコネクテッドカー分野の開発強化の2点を注目すべき市場の変化と捉えている。
その上でADAS(先進運転支援システム)向け商材の拡充、HMI(Human Machine Interface、人間が機械を操作するためのスイッチやボタン、ハンドルなど)・加飾ビジネスの拡大、海外Tier1/Tier2部品メーカーとの直接取引拡大を重点項目としている。


(3) Broad Marketにおける戦略
Broad Marketについては、市場の多様さを反映して、海外生産拠点の多角化の必要性を認識している。
また、成長分野としてはIoTの進展でセンシングデバイスの需要が伸びるという認識を有している。
そして重点項目としてはアフターマーケット向け販売の強化や家電向けモジュール品の拡大、医療・産機向けモジュールの拡大を掲げている。


以上の3つのマーケットを攻略する上での共通の戦略としてアライアンス戦略にも言及しており、豊田通商グループとのシナジー効果の追求に加えて、新材料・新部品メーカーとの更なる連携強化を図るとしている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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