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欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米年内再利上げ観測継続

発行済 2017-07-04 17:25
更新済 2017-07-04 17:33
欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米年内再利上げ観測継続
今日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想したい。
米国市場が独立記念日で休場のため薄商いのなか、北朝鮮をめぐる地政学リスクなどで欧州株が弱含めば、リスク選好の円買いに振れる見通し。
ただ、前日発表された米経済指標が堅調となったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)の年内再利上げ観測がドルをサポートしそうだ。


北朝鮮は本日午前、弾道ミサイル1発を打ち上げ、日本の排他的経済水域(EEZ)に落下した。
米軍は現時点で中距離弾道弾と分析。
北朝鮮はその後、「重大発表」を予告し、「ICBMの実験成功」と表明している。
ミサイル発射を受けて、トランプ米大統領はツイッターに「中国が北朝鮮に重大な動きをし、この馬鹿げたことをきっぱりと終わらせるだろう」と投稿したが、解決策は不透明で、リスク回避的な円買いに振れやすい地合いとなりそうだ。


また、豪準備銀行は本日開催の理事会で、現行の金融政策の維持を決定。
政策金利の据え置きは予想通りだが、声明は前回とほとんど変わらず中立的で、利上げ示唆への警戒感が後退して豪ドル売りが強まった。
それもドル・円やクロス円を押し下げる一因となっているようだ。
ドル・円はアジア市場では113円を割り込んだ。


ただ、円買い一巡後は、ドルは下げ渋るだろう。
前日発表された米国の6月ISM製造業景況指数は57.8と、予想の55.3(5月は54.9)を大幅に上回り、2014年以来の高水準を記録。
新規受注指数や生産指数、雇用指数など項目別でも大幅に改善しており、製造業の成長持続が示された。
強いISM製造業指数を受け、ドル・円は前日NY市場で113円40銭台まで上昇。
FRBによる年内再利上げ観測は継続し、下落局面でもドルを下支えするだろう。
(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・6月建設業PMI(予想:55.0、5月:56.0)
・18:00 ユーロ圏・5月生産者物価指数(前年比予想:+3.5%、4月:+4.3%)
・米国市場は休場(独立記念日)

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