プレミアムデータをご提供:最大 50% 引きでInvestingPro特別セールを請求する

ラクオリア創薬 Research Memo(17):ロイヤルティ収入をベースとして事業収益の安定性・厚みが増大

発行済 2017-08-30 15:36
更新済 2017-08-30 16:00
ラクオリア創薬 Research Memo(17):ロイヤルティ収入をベースとして事業収益の安定性・厚みが増大
4579
-
■業績見通し

以上述べてきたように、ラクオリア創薬 (T:4579)の導出済みプログラム、導出候補プログラム、共同研究はいずれも、着実に進捗している。
その結果として、同社の事業収益の構成内容は安定性と厚みを増し、また、見通しの部分の確度も上昇してきている。
同社は2019年12月期に営業利益以下の黒字転換を目標としているが、その実現可能性は十分高いと弊社では見ている。
テゴプラザン(P-CAB)の日本・グローバル(アジアを除く)向けの導出などのイベントが加われば、上振れとなる可能性も十分あるとみている。


1. 2017年12月期
2017年12月期通期について同社は、事業収益1,176百万円、営業損失791百万円、経常損失777百万円、親会社株主に帰属する当期純損失778百万円を計画している。
同社は2017年5月11日に、補助金の受領決定を受けて業績見通しの修正を発表したが、その修正予想からは業績見通しに変更はない。


前述のように、第2四半期は動物薬Galliprant®の販売開始に伴うマイルストンと、販売に伴うロイヤルティ収入が収入の中核となった。
今下半期には、Galliprant®のロイヤルティに加え、Aratanaからの動物薬Entyce®の販売開始に伴うマイルストンと、販売に伴うロイヤルティ収入、旭化成ファーマ及びXuan-Zhuからの研究協力金、CJヘルスケアからのP-CAB第3相臨床試験終了に伴うマイルストン収入などが入ってくると弊社ではみている。


事業費用については、5-HT2B拮抗薬(RQ-941)の第1相臨床試験の費用や、マイルストン収入に伴う支払ロイヤルティの発生、テムリック子会社化に伴う事業費用増加などで、1,968百万円に達すると予想されている。
その結果、営業損失は前期から若干拡大して791百万円と予想されている。


2. 2018年12月期
2018年12月期通期について同社は、事業収益1,291百万円、事業費用1,554百万円、営業損失263百万円を目標としている。


2018年12月期は、ロイヤルティ収入の収入源が、Galliprant®とEntyce®の2つに拡大することが増収見通しの柱になっていると弊社では推定している。
マイルストン収入については、Aratanaから欧州市場での進展(現在欧州において承認申請中)や猫への適応拡大のための開発に関するものが入ってくると弊社ではみている。
また旭化成ファーマ、Xuan-Zhuからの研究協力金も継続するとみている。


これらに加えて、CJヘルスケアがP-CABの韓国市場での販売開始を予定しているため、それに伴うマイルストンとロイヤルティが入ってくると期待される。
これはこの計画策定時点では織り込まれていなかったため、上振れ要因となると弊社では見ている。


事業費用については、1,554百万円と2017年12月期に比べて約20%の減少を見込んでいる。
これは、5-HT2B拮抗薬(RQ-941)の第1相臨床試験の費用がなくなる影響が大きいと弊社では推測している。
マイルストン収入に伴う支払ロイヤルティがあるため、事業費用は急激に減少しないものの、営業損失は2017年12月期から大きく改善し263百万円に縮小する目標となっている。


3. 2019年12月期
2019年12月期通期については、事業収益1,688百万円、事業費用1,559百万円、営業利益128百万円を目標としている。
創業以来初の営業利益計上となる。


事業収益については、Aratanaの動物薬2剤とCJヘルスケアのP-CABからのロイヤルティが大きなベースを形成するとみている。
加えてCJヘルスケアからの適応症追加に伴うマイルストンやAratanaからのEntyce®の欧州での販売開始に伴うマイルストン、そしてMeiji Seikaファルマからのジプラシドンの承認申請に伴うマイルストンが事業収益を構成するとみている。


事業費用の面では2018年12月期同様、マイルストン収入に伴う支払ロイヤルティがあるため、前期比横ばいと同社では想定している。
しかしながら、事業収益が拡大する結果、営業損益は黒字に転換し、128百万円の営業利益を計上するという目標となっている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます