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ガイアックス Research Memo(5):シェアリングエコノミー市場の成長と連動したアップサイドに期待(2)

発行済 2017-10-31 15:17
更新済 2017-10-31 15:33
ガイアックス Research Memo(5):シェアリングエコノミー市場の成長と連動したアップサイドに期待(2)
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2. ガイアックス {{|0:}}グループ内インキュベーションの各事業
(1) notteco:日本最大級の相乗りマッチング型ライドシェアサービス
ドライバーが、ドライブ情報と車の空き座席数を事前に掲載することで、同じ空間を移動したい希望者がドライブに相乗りできるサービスで、nottecoが運営している。
海外大手の1社であるBlaBlaCarは、世界約20ヶ国で2,000万人以上のユーザーに利用され、企業評価は1ドル110円換算で1,760億円とも言われており、将来性が非常に期待されるサービスとして大きな注目を集めている。
nottecoではガソリン代・高速代等の実費を全員で割勘にするため、格安で移動が可能となり、高速道路を使用する長距離移動で主に利用されており、スポーツや音楽等のイベントへの参加目的での利用シーンが増えている。
本人確認書類の提出、携帯認証やレビュー機能など安全面にも配慮しており、2016年7月には相乗り代上限金額制限機能を追加した。
現時点では会員登録数が約40,000人に達しており、国内のライドシェアサービスでは大きく先行している。


nottecoが産業競争力強化法の「グレーゾーン解消制度」を活用して照会したところ、2017年4月18日付で国土交通省及び経済産業省から「ドライバーが同乗者から収受する費用については、運送のために生じるガソリン代及び道路通行料を上限値として設定されるものであり、これらの費用の範囲内の金銭の収受であることから旅客自動車運送事業に該当せず、道路運送法上の許可又は登録を要しない。
」との回答を受けた。
nottecoでは、長距離移動での利用に加え、生活交通が課題となっている交通過疎地における新たな交通手段としての展開も進める考えであり、北海道天塩町と提携して2017年3月に実証実験を開始し、本格サービスへ既に移行している。
道路運送法上の取扱いが明確になったことで、他の自治体との提携協議にも弾みがつくものと期待される。


(2) TABICA:地元の人と交流ができる地域体験予約サイト
その地域の暮らし、食、芸術、技術を地元の人から学ぶことができる体験予約サイト「TABICA」を運営。
2015年1月にサービス提供を開始。
「その地域ならではの暮らし」を見える化し、誰もが体験できる、地方活性化につながるサービスを目指している。
2016年11月、シェアリングシティ宣言自治体との提携を実施。
各自治体に対し、集客や体験主催のノウハウを提供し、公助から共助への動きに貢献した。
また、関東圏のみであったプランを全国規模へ拡大、インバウンド観光客へと更なる参加者増を目指す。
2017年2月には経済産業省におけるIoTを活用した新ビジネス創出推進事業(IoT活用おもてなし実証事業)の「ローカルプラットフォーム」実証に採択されたほか、同年7月にはシェアリングエコノミー認証制度の認証取得サービス第1号に選定されており、主要TV番組などへの露出も増加している。


2017年8月、NTTドコモ (T:9437)と協力し、日本の文化や食に精通した達人・職人がガイドとなって提供する文化体験プログラムに気軽に参加できる、インバウンド観光客向けシェアサービス「WOW! JAPAN Experience+」を開始した。
プログラムは、自然体験(Nature)、農業体験(Farm to Table)、文芸・工芸体験(Culture & Crafts)、料理体験(Cooking)、街歩き体験(City Tours)から選べる。
2020年までにインバウンド観光客の体験者数160万人、案内人数20万人を目標としている。


(3) Tadaku:外国人先生による家庭料理教室
日本に住む外国人が彼らの自宅で自国の家庭料理を教える、料理教室のマッチングプラットフォームのサービスで、Tadakuが運営している。
世界中の人々が持っている「料理をする」「食べる」という文化を通して、国際交流を行う。
海外旅行・ホームステイに代わる手軽な国際交流・異文化体験の「半日ホームステイ」という新たな経験の提供となっている。
ホストは77ヶ国、300名以上にまで成長した。


2017年8月から11月末まで、東京地下鉄(株)と共同で訪日外国人向け料理教室「Tadaku -with locals」の実証実験が行われる。
本実証実験は、オープンイノベーションプログラム「Tokyo Metro ACCELERATOR 2016」において東京メトロアクセラレーター賞を受賞した「東京メトロ利用者が外国人とコミュニケーションを取れる世界の実現」に向けた第一歩として実施される。
東京近郊に住む日本人がホストとなって訪日外国人向けに料理教室を開催するサービスであり、Tadakuはこれまで主に日本人向けの料理教室事業を展開していたが、訪日外国人向けに和食を教える事業へ対象を拡大することにより、今後の成長が期待される。


(4) TRUST DOCK:API型本人確認サービス
シェアリングエコノミーにおいては、プラットフォームの提供だけでなく、事業インフラとユーザーサポートも普及拡大のためには必要と同社は考えており、ソーシャルサービス事業において「TRUST DOCK」というAPI型本人確認サービスを提供している。
同社は当サービスがシェアリングエコノミーの普及拡大に向けて必要不可欠であると考えており、同社や同社の投資先のプラットフォームだけでなく、他社のシェアリングエコノミープラットフォームを横断した本人確認を目指している。
プラットフォームを提供するシェアサービス事業者向けのサポートとしては、いち早く特化型の「フロントサポート」サービスとして開発・提供しており、法人顧客の獲得に向けてハード及びソフトの両面を整えている。
シェアリングエコノミーの普及拡大には、安全性・信頼性の担保が必要不可欠であり、同社は積極的にこの分野においても取り組む姿勢を打ち出している。
また、事業インフラ・ユーザーサポートサービスでの先行者利益を享受するよう計画している。
TRUST DOCKは2016年12月に提供開始し、シェアリングエコノミー企業に対しては既に導入実績があり、FinTech企業各社とも提携協議を実施している。


(5) GRID
「みどり荘」等のシェアオフィスを運営するMidori Institute(株)と2016年11月に資本業務提携し、様々なシェアリングサービスを体験できるビル「Nagatacho GRID」を2017年2月にオープンし、同社の本社が入居するとともに、様々なシェア事業者やスタートアップ企業が集まるシェアオフィスとしての展開を開始した。
同社が掲げる「人と人をつなげる」というミッションの具体化として、多様な価値観を持つ人が幅広く交わり、ビジョンを共有し、社会変革が達成される場の提供を狙いとしている。
2017年6月時点で、企業・団体向けオフィスは満室となっている。
現時点では、同社が主体となってシェアオフィスを多店舗展開することは想定していない。


3. グループ外インキュベーションの投資先
グループ外インキュベーション投資先が提供するサービスには、民泊の(株)百戦錬磨、スペースシェアの軒先(株)、会議室シェア「Spacee」((株)スペイシー)、外国人との体験シェアの(株)Huber.、ルートのシェア(株)ラントリップ、寺社のシェア「OTERA STAY」((株)シェアウイング)、ファッションのシェア (株)maipple、ペット版の民泊の(株)DogHuggy、シェアサイクル「COGICOGI」(コギコギ(株))、美容のシェア「careL」((株)MOSO mafia)、縫製のクラウドソーシング「nutte」((株)ステイト・オブ・マインド)、海外旅行のシェア「TRAVEL PLANET」((株)BUZZPORT)などがある。
同社卒業生による創業・経営企業への投資には、デジタル素材のオンラインマーケットプレイス「PIXTA」の運営を行っているピクスタ、iPhoneアプリレビューサイト「AppBank.net」の運営等を行うAppBank、海外向けECを展開、クールジャパン機構も出資しているTokyo Otaku Mode Inc.、スマートロックを提供しジャフコ (T:8595)及びYJキャピタル(株)も出資している(株)フォトシンス、国内最大級の人間ドックサイトの運営をしているマーソ(株)などがある。
ピクスタは、2015年9月に東証マザーズに上場、AppBankは、同年10月に同市場に上場を果たした。
Spaceeを展開する(株)スペイシーでは、フォトシンスが提供するスマートロック「Akerun」に対応した鍵管理の自動化を開始しており、投資先間のシナジーも生み出され始めている。


(執筆:フィスコアナリスト 廣田 重徳)

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