■要約
はてな (T:3930)は、ユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC※サービス市場をリードしてきた存在である。
月間ユニークブラウザ数2.2億、登録ユーザー数 618万人(2017年7月時点)のコンテンツプラットフォームサービスを運営しており、国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」や最新鋭のブログサービス「はてなブログ」などが代表的なサービスである。
※ UGC=User Generated Content:Webサイトのユーザーによって、制作、生成されたコンテンツ。
1. 事業概要
同社の提供するサービスは、コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービスの3種類である。
コンテンツプラットフォームサービスでは、ユーザーがコンテンツを発信・拡散するUGCサービスとして「はてなブックマーク」、「はてなブログ」などのサービスを主に個人向けに展開している。
一方、法人向けには、コンテンツマーケティングサービスとテクノロジーソリューションサービスを提供している。
コンテンツマーケティングサービスは、UGCサービスで培ったシステム・ノウハウを生かし、オウンドメディア※2構築のためのCMS※3(コンテンツ管理システム)や、オンウンドメディアに集客するための広告サービスなどを提供している。
※2 オウンドメディア:ホームページ、ブログ、ツイッターなど、自社が所有する(Owned)メディアのこと。
※3 CMS: Webコンテンツを構成するテキストや画像などを一元的に保存・管理し、サイトの構築や編集を行うソフトウェアのこと。
テクノロジーソリューションサービスでは、UGCサービスで蓄積してきた技術力やノウハウを活用し、オウンドメディアをスクラッチで構築する受託サービス、及びデータを分析してクライアント企業にSaaS※4を提供するビッグデータサービス(アドテクノロジーサービス、クラウド支援サービス)などを展開している。
※4 SaaS:必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア。
2. 2017年7月期業績
2017年7月期の業績は、売上高1,890百万円(期首計画比1.3%増、前期比21.2%増)、営業利益352百万円(同39.2%増、同39.2%増)、経常利益351百万円(同39.6%増、同49.6%増)、当期純利益233百万円(同55.5%増、同61.5%増)となり、期首計画比、前期比ともに、増収増益となっている。
売上高の好調要因はUGCサービスの会員数増加に伴って、コンテンツプラットフォームサービスが堅調に推移したこと、テクノロジーソリューションサービスのうち受託サービスにて、既存案件の取引量拡大と新規案件の受注を果たすことで想定を上回ったためである。
また、利益の増加要因については、データセンター利用料のコスト削減効果が図れたこと、また採用活動を慎重に進めたことで人員計画に比して採用のタイミングが遅れたことなどで経費削減が図れたことなどが挙げられる。
3. 2018年7月期以降見通し
2018年7月期は、売上げは順調に成長するが、今後10年を戦うためのITインフラと人員への積極的な投資により減益となる見込みである。
売上高は2,207百万円(前期比16.8%増)、営業利益はで222百万円(同36.8%減)、経常利益は221百万円(同37.0%減)、当期純利益は141百万円(同39.6%減)を見込んでいる。
なお、短中期の成長イメージとして、3サービスのシナジー効果を最大限に活用しつつ、各サービスともに成長していくことを計画しており、売上高ベースでは年率20%の成長を見込んでいる。
■Key Points
・UGCサービスのパイオニアとしてのノウハウ・技術を持ち、影響力の高いコミュニティを形成
・2018年7月期は次の10年に向けて投資を強化し増収減益の見込み
・3サービスのシナジー強化で短中期的には年率20%の売上高の成長見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)
はてな (T:3930)は、ユーザーがコンテンツを作成・投稿し、他のユーザーが閲覧するUGC※サービス市場をリードしてきた存在である。
月間ユニークブラウザ数2.2億、登録ユーザー数 618万人(2017年7月時点)のコンテンツプラットフォームサービスを運営しており、国内最大級のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」や最新鋭のブログサービス「はてなブログ」などが代表的なサービスである。
※ UGC=User Generated Content:Webサイトのユーザーによって、制作、生成されたコンテンツ。
1. 事業概要
同社の提供するサービスは、コンテンツプラットフォームサービス、コンテンツマーケティングサービス、テクノロジーソリューションサービスの3種類である。
コンテンツプラットフォームサービスでは、ユーザーがコンテンツを発信・拡散するUGCサービスとして「はてなブックマーク」、「はてなブログ」などのサービスを主に個人向けに展開している。
一方、法人向けには、コンテンツマーケティングサービスとテクノロジーソリューションサービスを提供している。
コンテンツマーケティングサービスは、UGCサービスで培ったシステム・ノウハウを生かし、オウンドメディア※2構築のためのCMS※3(コンテンツ管理システム)や、オンウンドメディアに集客するための広告サービスなどを提供している。
※2 オウンドメディア:ホームページ、ブログ、ツイッターなど、自社が所有する(Owned)メディアのこと。
※3 CMS: Webコンテンツを構成するテキストや画像などを一元的に保存・管理し、サイトの構築や編集を行うソフトウェアのこと。
テクノロジーソリューションサービスでは、UGCサービスで蓄積してきた技術力やノウハウを活用し、オウンドメディアをスクラッチで構築する受託サービス、及びデータを分析してクライアント企業にSaaS※4を提供するビッグデータサービス(アドテクノロジーサービス、クラウド支援サービス)などを展開している。
※4 SaaS:必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア。
2. 2017年7月期業績
2017年7月期の業績は、売上高1,890百万円(期首計画比1.3%増、前期比21.2%増)、営業利益352百万円(同39.2%増、同39.2%増)、経常利益351百万円(同39.6%増、同49.6%増)、当期純利益233百万円(同55.5%増、同61.5%増)となり、期首計画比、前期比ともに、増収増益となっている。
売上高の好調要因はUGCサービスの会員数増加に伴って、コンテンツプラットフォームサービスが堅調に推移したこと、テクノロジーソリューションサービスのうち受託サービスにて、既存案件の取引量拡大と新規案件の受注を果たすことで想定を上回ったためである。
また、利益の増加要因については、データセンター利用料のコスト削減効果が図れたこと、また採用活動を慎重に進めたことで人員計画に比して採用のタイミングが遅れたことなどで経費削減が図れたことなどが挙げられる。
3. 2018年7月期以降見通し
2018年7月期は、売上げは順調に成長するが、今後10年を戦うためのITインフラと人員への積極的な投資により減益となる見込みである。
売上高は2,207百万円(前期比16.8%増)、営業利益はで222百万円(同36.8%減)、経常利益は221百万円(同37.0%減)、当期純利益は141百万円(同39.6%減)を見込んでいる。
なお、短中期の成長イメージとして、3サービスのシナジー効果を最大限に活用しつつ、各サービスともに成長していくことを計画しており、売上高ベースでは年率20%の成長を見込んでいる。
■Key Points
・UGCサービスのパイオニアとしてのノウハウ・技術を持ち、影響力の高いコミュニティを形成
・2018年7月期は次の10年に向けて投資を強化し増収減益の見込み
・3サービスのシナジー強化で短中期的には年率20%の売上高の成長見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 内山 崇行)