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nms Research Memo(2):『ニッポンのモノづくり品質を世界へ』を標榜

発行済 2017-12-13 15:32
更新済 2017-12-13 15:33
nms Research Memo(2):『ニッポンのモノづくり品質を世界へ』を標榜
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■会社概要

1. 沿革と会社概要
1985年に人材サービスを基盤に創業したnmsホールディングス (T:2162)は、2007年にJASDAQに上場した。
その後2010年7月に、EMS事業を行う(株)志摩電子工業を、2011年7月に、(株)テーケィアール(以下、TKR)を買収した。
電源事業では、2013年10月に(株)日立メディアエレクトロニクスの一部事業を、2014年10月にパナソニック (T:6752)から一般電源事業を譲受した。
その結果、売上高は上場年度の2008年3月期の16,963百万円から2017年3月期は54,581百万円と大きく拡大した。


2018年3月期第2四半期の売上高構成比は、祖業の製造派遣や請負などのHS事業が30.7%、EMS事業が49.5%、電源装置・部品のPS事業が19.8%であった。
セグメント別営業利益の構成比は、調整額控除前でHS事業が33.1%、EMS事業が51.2%、PS事業が15.7%となった。
EMS事業やPS事業を持つことで独自の事業構成を有することができ、同社グループは『ニッポンのモノづくり品質を世界へ』を発信している。


2. 事業別動向
M&Aにより「neo EMS」を実現していく経営リソースを獲得したものの、その効果を最大化させていくための各社を連携させたグループシナジー創出が課題となっていた。
TKR本社の構造的な赤字体質に加え、中国における労務費の高騰などでEMS事業が損失を計上し、2014年3月期に643百万円の営業損失となった。


EMS事業は、国内外の生産体制の再構築に取り組んだ。
TKRグループは国内の生産拠点を統廃合したことから、2016年3月期は構造改革による固定資産の減損処理を行い、それに関わる特別損失241百万円が発生した。
2016年12月に、志摩電子(深セン)有限公司を解散し、TKRグループの中宝華南電子(東莞)有限公司に集約した。
2017年3月期に、子会社清算損180百万円を計上した。
一連のリストラクチャリングの結果、2018年3月期のEMS事業の売上高が2015年3月期のピーク時よりも2割低い25,600百万円へ縮小するが、セグメント利益は調整額控除前であるものの2倍以上を見込んでいる。


PS事業は、連結化が年間を通して寄与した2016年3月期に全体の7割強の利益を稼ぎ出した。
しかし、買収前に獲得した受注が一巡するため、2年続けて減収減益に見舞われる見込みだ。
2018年3月期は、買収後の営業活動が売上高となって表れるまでの端境期になる。
同事業は、2018年3月期を底とし、2019年3月期は既存製品が緩やかな回復期に入りそうだ。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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