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アルプス技研 Research Memo(2):前身の設計事務所から顧客の要請に応じて技術提供する高度技術者集団へ

発行済 2018-03-19 15:32
更新済 2018-03-19 15:33
アルプス技研 Research Memo(2):前身の設計事務所から顧客の要請に応じて技術提供する高度技術者集団へ
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■会社概要

1. 会社概要
アルプス技研 (T:4641)は、機械、電気・電子、ソフト・IT、化学などの分野において、大手製造業各社に高度技術サービスを提供する総合エンジニアリングアウトソーシング企業である。
有期雇用が主体の派遣会社と異なり、すべての技術者を正社員として雇用※しているところや、開発・設計などの上流工程に特化した高度技術者集団であるところに特徴がある。


※例えば、リーマンショック時の不況期にも一切解雇をしていない


“Heart to Heart”「人と人との心のつながり」を経営理念とし、技術者としてのみならず社会人としても一流であるべしとの思いから、創業以来一貫して、技術力の強化に加え、ヒューマン教育にも注力してきた。
特に、質の高い人材を生み出す企業組織文化や、独自の教育・研修体系※に強みがあり、顧客からの高い評価や好調な受注環境にも支えられながら業績は順調に拡大している。


※「能力開発教育体系」と「キャリア開発支援」の 2つに大別され、レベルやニーズに応じた教育やキャリアサポーター(先輩技術者)によるフォローなど、高度な技術力や専門性を持った人材を育成するための教育・研修体系が確立されている。
また、無期雇用(正社員)であるところも、長期的な育成プランを可能としている。



最近では、労働者派遣法改正(2015 年9 月30 日施行)によって、無期雇用派遣は期間制限がなくなったこと、専門業務区分の撤廃によって付随的業務の制限がなくなったことなども同社にとってフォローの風となっている。


2017 年12 月末時点の技術社員数は3,175人。
そのうち、稼働人数は3,088人となっており、高稼働率を維持している。
また、顧客企業の分野別に技術者の人員構成比をみると、機械系が約40%、電気・電子系及びソフト・IT 系がそれぞれ約30%と3つの分野を中心にバランスよく構成されている。


事業セグメントは、国内の派遣・受託等の「アウトソーシングサービス事業」と、海外の日系企業向けの「グローバル事業」の2つに区分される。
「アウトソーシングサービス事業」が売上高の95%を占めているが、今後は「グローバル事業」も大きく伸ばしていく方針である。


業種別の売上高では、R&D投資が活発な自動車関連※が40.0%、電機・精密機器・半導体関連が合計で36.4%を占めているが、業種は多岐にわたっており、景気変動の影響を受けにくい構成となっている。
また、顧客数は約700 社に上るが、売上上位10 社(三菱電機 (T:6503)、東芝メモリ、キヤノン (T:7751) など大手製造業中心)に対する依存度についても19.4%と年々低下傾向にある(2017 年12 月期実績)。


※例えば、技術分野が電機であっても、最終製品がEV(電気自動車)の場合、「自動車関連」に分類している


連結対象の子会社は、総合人材サービスの( 株) アルプスビジネスサービス、2016 年9 月にグループ入りした技術者派遣事業の(株) パナR&D、グローバル事業を推進する臺灣阿爾卑斯技研股フン有限公司(台湾)、阿邇貝司機電技術(上海)有限公司(中国)の4 社である。
本社、事務管理・総合研修センターのほかに、ものづくりを行うテクノパーク2 ヶ所、国内営業所22 拠点、海外1 支店(ミャンマー)を有する。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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