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イーストン Research Memo(1):半導体ひずみセンサーを搭載したセンサーモジュールの製造販売事業への進出を発

発行済 2018-07-19 15:51
更新済 2018-07-19 16:00
イーストン Research Memo(1):半導体ひずみセンサーを搭載したセンサーモジュールの製造販売事業への進出を発
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■要約

ルネサスイーストン (T:9995)は技術系エレクトロニクス商社で、ルネサスエレクトロニクス (T:6723)の有力特約店という立場にある。
取扱商品はルネサスエレクトロニクス製半導体が中心となっているが、国内外を問わず同社が独自に開拓してきた商材の拡大にも力を入れている。


1. 2018年3月期決算は大幅増益。
自動車分野と産業分野がともに堅調
同社の2018年3月期決算は、売上高81,616百万円(前期比5.2%増)、営業利益1,990百万円(同70.4%増)と増収・大幅増益で着地した。
同社の2大需要先である自動車分野と産業分野がいずれも堅調に推移したことで売上高が伸長した。
利益面では製品ミックスの改善により売上総利益率が改善したことに加え、経費の効率化推進の結果販管費が前期比1.3%の減少となり、営業利益は大幅増益となった。


2. 3ヶ年中期経営計画は順調に進捗。
製品分野ごとの具体的取り組みが着実に伸長
同社は3ヶ年中期経営計画『Project“C”』(~2019年3月期)に取り組んでいる。
その基本路線はIoTへの積極的な取り組みと、新市場に向けたシステムソリューションの提案強化による事業拡大だ。
具体的取り組みとして、ルネサスエレクトロニクス製品では売上・デザイン-イン活動の強化を図っているが、これは自動車と産業の両分野で着実に実績を上げている。
新規ビジネス品では、半導体製造装置向けのカスタムボードなどで売上げを伸ばしたほか、デザイン-イン金額も前期から伸長した。
販路別の視点で重要な海外売上高及び特約店ビジネスも、それぞれ堅調な伸びを示した。


3. 2019年3月期の減益は先行投資等が主因で懸念は不要。
大型新製品の開発状況に注目
同社は2018年2月、新規事業の開始を発表した。
内容は、日立製作所 (T:6501)から技術移管を受けた高感度の半導体ひずみセンサーを搭載したセンサーモジュール(以下センサーモジュール)の製造販売事業を開始するというものだ。
同社はメーカーの領域に踏み込むことで、センサーモジュール事業を高収益事業へと育成していく方針だ。
センサーモジュールは2020年3月期下半期から量産が開始される計画で、2019年3月期は量産技術の確立に注力することになる。
同社は2019年3月期について、売上高84,400百万円(前期比3.4%増)、営業利益1,115百万円(同44.0%減)と増収減益を予想しているが、減益要因の大きな部分をこの量産技術確立に向けた先行投資(研究開発費)が占めており、一時的なものだと弊社では考えている。
短期的な業績にも増して、この新製品の今後の開発の進捗状況に注目したい。


■Key Points
・半導体ひずみセンサーを搭載したセンサーモジュールの製造販売事業に進出。
メーカー機能へ挑戦し、高収益事業の実現を目指す
・現行中計は2年目の2018年3月期まで順調に進捗。
2019年3月期は新規事業への先行投資も有り一時的に減益へ
・CSB製品は新商材と顧客基盤の開拓、並びにデザイン-インの強化で、収益規模が着実に拡大。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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