■要約
マーケットエンタープライズ (T:3135)はネット型リユース企業。
全国に展開するリアルの買取拠点を通じてリユース品を仕入れ、販売はインターネットを活用したEC(eコマース)を通じて行っている。
1. 農機具・通信などの新規ビジネスの急成長で、2ケタ増収・営業黒字転換で着地
同社の2018年6月期決算は、売上高6,333百万円(前期比12.5%増)、営業利益96百万円(前期は7百万円の損失)と、増収・営業黒字転換で着地した。
売上高は農機具や通信(モバイル)などの新規ビジネスが前期比6.7倍と大きく伸長したことが2ケタ増収につながった。
利益面でも新規ビジネスの増収に伴う粗利益増によって在庫処分損や販管費増などの減益要因を吸収し、営業利益の黒字転換を達成した。
2018年6月期は、従来からのリユース事業の復調に加えて、新規ビジネスが持つ成長性、収益性のポテンシャルの高さが確認できたことで、決算数値以上に意義深い1年だったと言えるだろう。
2. 3つの事業区分に分け、それぞれに成長戦略を策定し、成長加速を目指す
同社は今後、「ネット型リユース」「専門商材」「新規」の3つの事業区分に分けて戦略を策定し、成長スピードを上げる方針だ。
ネット型リユースでは札幌拠点の開設で仕入基盤が完成したため、今後は生産性の向上に取り組む。
専門商材では農機具、建機、医療機器を扱うが、専門人材の強化を図って既存商流のリプレイスを目指す。
新規ではレンタル、モバイル、メディア(広告収入)の3つについて新規の収益源としての事業基盤の確立を急ぐ方針だ。
3. 既存と新規のビジネスがバランスよく伸長して増収増益を予想
2019年6月期について同社は、売上高7,700百万円(前期比21.6%増)、営業利益160百万円(同65.8%増)と増収増益を予想している。
前期に急成長を果たした新規ビジネスは今期も前期比倍増を計画している。
既存ビジネスについてもリユース市場全体の伸びが続く中で2ケタ成長を目指している。
利益面では、専門人材の強化などに伴う人件費増や、前期に開設した2つの拠点のフル稼働に伴う費用増を織り込んで、売上高の伸びに比して利益の伸びは緩やかになっている。
この点については、売上高が計画どおりに推移すれば利益上振れの可能性は十分にあると弊社ではみている。
■Key Points
・リユース事業では札幌拠点開設で仕入基盤が完成。
次は生産性向上に取り組む
・農機具、建機、医療機器等の専門商材では、自身の手で新たな商流を創造・確立し、成長を目指す
・レンタル、モバイル、メディアを新たな収益源としての期待が高まる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
マーケットエンタープライズ (T:3135)はネット型リユース企業。
全国に展開するリアルの買取拠点を通じてリユース品を仕入れ、販売はインターネットを活用したEC(eコマース)を通じて行っている。
1. 農機具・通信などの新規ビジネスの急成長で、2ケタ増収・営業黒字転換で着地
同社の2018年6月期決算は、売上高6,333百万円(前期比12.5%増)、営業利益96百万円(前期は7百万円の損失)と、増収・営業黒字転換で着地した。
売上高は農機具や通信(モバイル)などの新規ビジネスが前期比6.7倍と大きく伸長したことが2ケタ増収につながった。
利益面でも新規ビジネスの増収に伴う粗利益増によって在庫処分損や販管費増などの減益要因を吸収し、営業利益の黒字転換を達成した。
2018年6月期は、従来からのリユース事業の復調に加えて、新規ビジネスが持つ成長性、収益性のポテンシャルの高さが確認できたことで、決算数値以上に意義深い1年だったと言えるだろう。
2. 3つの事業区分に分け、それぞれに成長戦略を策定し、成長加速を目指す
同社は今後、「ネット型リユース」「専門商材」「新規」の3つの事業区分に分けて戦略を策定し、成長スピードを上げる方針だ。
ネット型リユースでは札幌拠点の開設で仕入基盤が完成したため、今後は生産性の向上に取り組む。
専門商材では農機具、建機、医療機器を扱うが、専門人材の強化を図って既存商流のリプレイスを目指す。
新規ではレンタル、モバイル、メディア(広告収入)の3つについて新規の収益源としての事業基盤の確立を急ぐ方針だ。
3. 既存と新規のビジネスがバランスよく伸長して増収増益を予想
2019年6月期について同社は、売上高7,700百万円(前期比21.6%増)、営業利益160百万円(同65.8%増)と増収増益を予想している。
前期に急成長を果たした新規ビジネスは今期も前期比倍増を計画している。
既存ビジネスについてもリユース市場全体の伸びが続く中で2ケタ成長を目指している。
利益面では、専門人材の強化などに伴う人件費増や、前期に開設した2つの拠点のフル稼働に伴う費用増を織り込んで、売上高の伸びに比して利益の伸びは緩やかになっている。
この点については、売上高が計画どおりに推移すれば利益上振れの可能性は十分にあると弊社ではみている。
■Key Points
・リユース事業では札幌拠点開設で仕入基盤が完成。
次は生産性向上に取り組む
・農機具、建機、医療機器等の専門商材では、自身の手で新たな商流を創造・確立し、成長を目指す
・レンタル、モバイル、メディアを新たな収益源としての期待が高まる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)