エネルギーセクターを中心に2日連続で米国株式市場は下落した。ダウ平均は約0.40%安、 S&P 500は0.13%安、ナスダック総合指数は横ばいとなった。
米国の原油価格が1年ぶりの安値をつけたことを受け、エネルギー株が急落したため、上昇できなかった。
12月のOPEC総会で原油減産を発表する可能性があるとの予想が伝わる中、トランプ米大統領は、サウジアラビアとOPECに減産しないように要請したため、石油価格が急落した。エクソンモービル(NYSE: XOM)、シェブロン (NYSE:CVX) 、マラソンオイル(NYSE: MRO)は下落し、S&Pエネルギーセクターは2%安となった。
アップル(NASDAQ: AAPL)は、月曜日のルメンタムに続いて、他のアップルのサプライヤーが業績見通しを引き下げた後、最新のiPhone需要が鈍化することへの懸念から、前日の大幅安から反発できずに下落した。
アップルのRF(無線周波数)ソリューションを提供するコルボ(ナスダック: QRVO)は、スマートフォンの需要の落ち込みから第3四半期の見通しを発表しなかった。iPhone需要の鈍化懸念により ゴールドマンサックスが2019年のiPhoneの年間販売見通しを6%、収益を3.5%下方修正し、アップルの12ヶ月株価目標を1株あたり209ドルとした。
弱気な株式市場の状態は、ホームデポ(NYSE: HD)の明るい第3四半期決算にも影を落とした。
ホームセンター小売業者の決算は売上、利益ともにコンセンサス予想を上回ったが株価はほぼ横ばいで終わった。
債券市場は休みだったが、金利上昇によって恩恵が出るJPモルガンチェース、シティグループ(NYSE: C)、モルガンスタンレー(NYSE: MS)は上昇して終わった。
クドローNEC委員長は中国との貿易に関して楽観的であり、ムニューチン財務長官と劉副首相が貿易交渉を再開したという報道を認めた。
直近の大幅安に関して、アナリストたちは米国の成長と政策への懸念は過度に意識されており、センチメントがいずれ改善すると思っている。ゴールドマン・サックスは「われわれは、米国の成長と政策への懸念が近いうちに過度だったとわかるときがくると思っている」と述べた。