アップルの売上高の減少が世界的な景気減速についての明白な懸念になったことで、木曜日の株式市場は急落した。 ダウ平均株価は650ドル値を下げて2.8ド%安、 S&P 500は2.5%安、 ナスダック総合指数は3%安となった。
ダウ平均採用銘柄のアップル(NASDAQ: AAPL)が中国市場での販売数低下を指摘しつつ第1四半期の売上高の下方修正をした後、株価は下落した。
12月のISM製造業景況指数が先月の59.3から54.1に低下したことも売りを加速させた。
そして、ケビン・ハセット大統領経済諮問委員会委員長がCNNに、米国と中国の間の貿易協定が合意するまで、アップルのような「たくさん」の米国企業が収益見通しを下げるだろうと述べたことも市場のセンチメントを悪化させた。
Nasdaq IR IntelligenceのディレクターであるChristopher Anselmo氏は「アップルのニュースが世界経済の減速を示していると市場は想定し、いくつかのセクターにわたって株価下落につながったと私たちは見ています」と述べた。また「米国のPMIを含む過去数日間の多くのデータは、世界的な景気減速を示しています。データはこの減速がどれほど広範で大きいものであり、どの地域に最も影響を及ぼしているかを示しています」とも付け加えた。
資金は株式から債券に移動し、米国 10年債の利回りは2.557%に急激に低下した。
その一方、連邦準備制度理事会が金利を今年引き下げる可能性が高まった。土曜日午前0時15分頃にパウエルFRB議長は講演予定がある。本日午後10時30分発表の 非農業部門雇用者数も注目を集めるだろう。
個々の株では、アップルが10%下落した一方でそのサプライヤーも株安となり、スカイワークス・ソリューションズ(NASDAQ: SWKS)は10.7%安、シーラス・ロジック(NASDAQ: CRUS)は8.5%安、コルボ(NASDAQ: QRVO)は9%安となった。
1.3%高のネットフリックス(NASDAQ: NFLX)を除いて、他のFAANG株も下落した。
そして世界的な半導体需要への懸念は、半導体メーカーの株安を招いた。アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(NASDAQ: AMD)は9.5%安、マイクロン(NASDAQ: MU) 5.3%安、エヌビディア(NASDAQ: NVDA)は6%安となった。
その他では、デルタ航空による予想を下回るガイダンス(収益予想)の発表後に航空会社も苦戦した。デルタ航空(NYSE: DAL)は9%安、ユナイテッド・コンチネンタル(NASDAQ: UAL)は5%安、アメリカン航空(NASDAQ: AAL)は7.5%安となった。