以下が、今日のマーケットで注目される3つのポイントだ
1. パウエルFRB議長の発言
ジェローム・パウエルFRB議長は、日本時間11日午前2時からはじまるワシントン経済クラブでの講演が予定されている。
4日(現地時間)の同氏の「FRBは辛抱強く、柔軟性を持って対応する」という発言は、米国株式の上昇を招いた。
ワシントン経済クラブでの講演が午前2時に予定されているが、パウエルFRB議長の講演が始まるのは2時45分からとなりそうだ。
投資家は前回と同様に、同氏の発言によって株式市場の上昇を望んでいるだろう。パウエル氏は、FOMCで利上げの一時停止を示唆し、政策金利は経済指標を重視し、また必要に応じてバランスシート政策を変更する考えを表している。Investing.comの米国政策金利モニターツールを参照すると、市場は10月の会合まで金利を据え置くことが織り込まれている。
また、米リッチモンド連銀のトーマス・バーキン総裁は、Greater Raleigh Chamber of Commerceで、日本時間午後10時35分に講演することが予定されている。
そして米セントルイス連銀のジェームス・ブラード総裁は、Little Rock Chamber of Commerceで11日午前2時40分に講演の予定がある。
ブラード総裁はウォールストリートジャーナルのインタビューで、FRBは行きすぎた利上げになるちょうど境界線におり、続ければリセッションに陥る可能性があると述べた。
2. 失業保険申請件数
一部政府機関の閉鎖が続いているが、労働市場の経済指標の発表が予定されている。
週ごとに公表されている失業保険申請件数は、日本時間午後10時30分に発表が予定されている。強弱交差する米経済指標の中で、失業保険申請件数の結果は大きく市場に影響を与えるだろう。
失業保険申請件数は、僅かに減少し22万5000件とみられている。
先週は12月雇用統計が予想を大幅に上回ったが、11月JOLTS求人労働移動調査では減少していた。
3. 原油上昇とエネルギー株
株式市場は反発しており、エネルギー株も原油価格によって上昇している。
9日では、原油価格は4.80%上昇した。しかし、現在では米原油在庫の減少が予想されているより少なかったため値下がりしている。
ニューヨークの Tyche Capital Advisors社のTariq Zahir氏は原油に対して弱気な見方をしていたが「私の意見ではここ数日の上昇によって、原油の崩壊的な価格帯を抜け出した」と述べた。