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農業総合研究所 Research Memo(6):KPIが堅調に推移し、前期比23.8%増の流通総額達成(2)

発行済 2019-02-20 15:06
更新済 2019-02-20 15:21
© Reuters.  農業総合研究所 Research Memo(6):KPIが堅調に推移し、前期比23.8%増の流通総額達成(2)
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■業績動向4. 日本郵政グループとの関係強化2019年8月期のトピックスだが、2018年10月19日「日本郵政グループとの関係強化を目的とした資本提携契約締結及び株式の売出し並びに主要株主の異動に関するお知らせ」を行った。

農業総合研究所 (T:3541)の更なる成長のためには、全国に集荷場を開設し登録生産者を拡大していくこと、登録生産者に利便性の高いシステムを提供していくことが必要不可欠だが、同社だけで全国に集荷場を開設していくこと、集荷場の配送効率を高める物流網を整備することには時間的及び財務的な制限がある。

そこでこれまで同社ビジョンに共感した業務提携先にこれら業務を委託してきており、その1つとして、先程の2018年4月18日発表の日本郵便四国支社との業務委託契約締結があり、日本郵便四国支社が所有または賃借する郵便局内に、集荷場及び集荷場を補完する施設を設置し、日本郵便四国支社に登録生産者を募集する業務、登録する際に必要な業務を委託している。

その結果、既に2018年10月19日現在、四国内10ヶ所の郵便局にて、これら業務を行っている。

また、日本郵政グループとの提携効果も現れている。

2019年1月には、「日本郵便九州支社との業務提携」を発表した。

2019年3月上旬より佐賀県鳥栖市に、日本郵便九州支社と共同で集荷・物流拠点「鳥栖センター」を開設する。

同社の農産物販売プラットフォームでは、生産者が近隣の集荷場に農産物を持ち込み、各集荷場からスーパー等に納品をおこなうため、物流便の非効率等の問題が生じていたが、鳥栖センターを開設することで、九州内の集荷場から一度集約することができるようになるため、物流便の効率が上がり、物流費の削減が図れる。

今回の資本提携先である日本郵政キャピタル(株)は、日本郵便四国支社と同じ日本郵政グループに属しており、日本郵政グループは、全国約24,000局の郵便局ネットワークにより、強固な配送基盤を有するとともに、郵便・貯金・保険の三事業を中心とした様々な商品・サービスを提供し、地域の生活をサポートしている。

この日本郵政グループのブランド力や機能・ネットワーク等を活用して、同社の農産物流通システムである「農家の直売所」を全国の生産者が利用し、同社サービスを補完し登録生産者の利便性をさらに高め、同社の成長促進を図ることができると判断し、日本郵政グループとの関係強化を主な目的として、日本郵政キャピタルと本資本提携契約を締結した。

また、既存株主の希薄化を抑えるため、筆頭株主である(株)プレンティーが同社株式の一部売却を行い、売出しを実施した。

日本郵政グループから同社に対する取締役の派遣について合意しており、日本郵政グループから2名を取締役として受け入れ、今後様々な情報交換が行われるなかで、ビジネス展開をしていく。

一方、日本郵政グループとしては、手数料が入り、また生産者が郵便局に来ることによって、郵便局の商品の販売、決済等、顧客基盤が広がると思われる。

また、郵便局の地元の人員確保につながっていくとも見込まれる。

郵便局にとっての新しい物流網ができ、両社のリソースを使っての共同ビジネスの進展が図られるだろう。

5. 2019年8月期の見通し「農家の直売所」事業は、食の安心・安全への生産者の意識の高まりもあり2019年8月期も引き続き高い成長が続く見込みで、2018年8月期に増加した導入店舗や登録生産者が通年で寄与し、流通総額が拡大する見込みだ。

2019年8月期は中長期的な流通総額の拡大を見据えた体制基盤の確立を目指し、2018年8月期の投資計画により強化・再構築された生産者とスーパー等をつなぐ物流プラットフォームを活用することで収益は拡大する一方、人材採用、生産性向上のためのシステム投資等の投資は継続して行っていく。

人員や物流など積極投資負担を吸収しながら、営業黒字復帰となる見込み。

2019年8月期の連結業績見通しは、売上高3,200百万円(前期比38.5%増)、営業利益50百万円(前期は96百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益60百万円(前期は29百万円の損失)となる見込みである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 福田 徹)

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