■会社概要3. 主要製品の概要三和ホールディングス (T:5936)の製品は建材の中でも、シャッターやドア、間仕切など、“動く建材”だ最も代表的な製品は社名にもあるシャッターだシャッターは三和シヤッター工業の売上高の約34%(2019年3月期実績以下同じ)を占めている国内市場では、パネル(扉部)の板厚(1mmを基準)によって軽量シャッターと重量シャッターに分類されている軽量シャッターは住宅や店舗で使用され、重量シャッターはそれ以外の大型建築物で使用される同社の特長として、重量シャッターで特に強みを有している点が挙げられる一般的なシャッターは開放時にはロール状に巻き取る形態だが、天井にレールを設置し、パネルをスライドさせて収納することで開閉するタイプもあるこれをオーバーヘッドドア(一般名)と言う同社は日本においてはオーバースライダーの商品名で展開しているオーバーヘッドドアは機能としてはシャッターと同様だが開閉スピードが速いという特徴があり、シャッターと並ぶ重要な製品となっているオーバーヘッドドアについては、その開閉機を独立で販売している日本・北米・欧州の3拠点で販売しているが、特に北米では、DIY需要もあり、北米事業の売上構成比で第2位を占めているドアについてはマンションの玄関ドアやオフィスビル等の防火扉、病院や福祉施設用引き戸(いわゆる病室の入り口のドア)など様々なものをラインアップしているドアの中で、蝶番(ヒンジ)を有する構造のもの(引き戸以外のほとんどのドアが該当)については特にヒンジドアと称することもあるヒンジドアは日本と欧州では展開しているが、北米では扱っていないドア製品は三和シヤッター工業の売上高の約31%を占めている自動ドアは、開閉の動力部(エンジンと称する)とスチール構造部を同社が製造し、ガラス等(仕入品)を組み込んでセットで販売するのが基本だが、エンジンだけの販売も行っている自動ドアは日本と米国で展開しており、欧州では扱っていない大きな意味でのエクステリア製品には、ストアフロントやメールボックスがあるストアフロントは商業施設やビルのエントランスに設置されるものだ素材によってアルミとステンレスがあるメールボックスは集合住宅の郵便受けがメインだが、近年はいわゆる宅配ボックスも伸びている同社の業界内でのポジションは、国内ではシェア第1位(“動く建材”の領域において他の地域も同様)となっているライバル企業は製品分野によっても異なり、同社の製品ラインアップと完全に競合する企業はいない比較的重なりが多いのはシャッターメーカーとなるが、この分野では文化シヤッターが同社に次いで第2位のポジションにあるマンションドアではLIXILグループ
が、自動ドアではナブテスコがそれぞれトップシェア企業となっている北米市場でもシェア1位とみられる第2位はグリフォンの事業部であるCLOPAYとみられる欧州市場でのシェアは第2位となっている欧主地域ではドイツのハーマンが圧倒的1位のポジションにあるハーマンは非上場企業であるため情報が限定的であるが、日本市場においては東洋シヤッターに出資をしている(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)