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日本電技 Research Memo(6):2021年3月期に営業利益3,500百万円を目指す

発行済 2019-07-05 15:06
更新済 2019-07-05 15:21
© Reuters.  日本電技 Research Memo(6):2021年3月期に営業利益3,500百万円を目指す
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■中期経営計画1. 中期経営計画日本電技 (T:1723)は中期経営計画の中で、2021年3月期に受注高31,000百万円(空調計装関連事業26,000百万円、産業計装関連事業5,000百万円)、売上高30,000百万円(空調計装関連事業26,000百万円、産業計装関連事業4,000百万円)、営業利益3,500百万円を目指している。

中期経営計画へ向けての重点戦略は、効率重視の事業展開、顧客との関係強化の推進、戦略的受注の徹底、ニーズに応える技術力強化と領域拡大、働き方改革への対応——の5つである。

受注残が積み上がりなかなか手が回らない状況だが、重点戦略に沿って中期経営計画は順調に進捗している。

効率重視では産業計装で元請けを拡大、関係強化では空調計装、産業計装ともに客先の課題解決につながる提案などにより深耕を推進、戦略的受注では選別を強めるなど、中期的にも原価率改善が期待できそうだ。

また、新たな事業としては、人間に代わってピックアップできるロボットの制御技術や、より小規模なメンテナンスでもコスト削減になる運用方法の研究を進めている。

人材開発では、新卒社員早期独り立ちや協力会社従業員のレベルアップを支援している。

このようなロボット開発や人材研修については、2014年に開設したテクニカルセンターをフル活用していく考えである。

オリンピック後も悪くない事業環境2. 中期的事業環境東京オリンピック・パラリンピックまでは、人手不足など懸念される事項は多いが、重点戦略を遂行することで、売上高を伸ばしながら採算を改善していくステージとなるだろう。

東京オリンピック・パラリンピック開催の2020年以降は、少子高齢化の影響拡大によりオフィスや商業施設向の新設投資は大きく減ることが懸念されている。

しかし、2019年度−2024年度に見込まれる東京都の主要再開発は、9エリアで進行または計画中である(同社調べ)。

また、訪日外国人数は引き続き増加することが予測されており、宿泊施設の新設・更新投資は継続が見込まれる。

物作りを日本のコアコンピタンスとするならば、工場への増強・効率化・省人化・省エネ投資も継続することが見込まれる。

少子高齢化はビジネスチャンス、自らは「働き方改革」を推進3. 中長期成長イメージ東京オリンピック・パラリンピック後は、インフラ投資やオフィス投資の盛り上がりが一旦一巡感を示すと思われる。

しかし、その後2024年度にかけて東京におけるエリア再開発の案件が目白押しである。

また、横浜(みなとみらい)の再開発や大阪・関西万博も控え、ホテルや商業施設の建設・リニューアルも続くと思われる。

このため、同社の中期成長イメージとしては、2021年3月期にかけて一旦業績の踊り場を迎える可能性があるが、2025年3月期に向けて同社の成長は再び強まると考える。

2020年以降、東京の再開発における新設工事の受注獲得が意外と多くなりそうな上、東京オリンピック・パラリンピック時に注力してきた新設工事が既設工事に振り替わっていくことが見込まれるからである。

長期的には、脱炭素社会の実現に向けて環境ビジネス市場の堅調な拡大が予測されている。

特に建設業界においては、究極の省エネであるZEBの実現に向けた取り組みが行われている最中で、同社の計装エンジニアリング技術への需要はますます強まると考えられる。

また、少子高齢化とともに、快適性や省エネの面で顧客のニーズがさらに厳しくなることが予想されている。

しかし同社にとっては、ESCO事業、エネルギーマネジメントサービスやロボット、廃熱回収など、計装エンジニアリング専業企業としての技術力を活用する場が広がるビジネスチャンスにも成り得ると考えられる。

ところで、同社の経営課題である人材確保に対しては、一つの手法として「働き方改革」を進めている。

同社は「健康宣言」によって従業員の健康づくりにコミットしているが、働き方改革自体が法令順守や施工現場の人材確保の点で有効と考えられることから、従業員の健康への配慮が経営面において大きな成果を上げたと認定される、経済産業省による健康経営優良法人認定制度「ホワイト500」の獲得も検討しているようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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