8日の日本株市場は、不安定な相場展開の中で、ソフトバンクG (T:9984)が日経平均を下支える展開になりそうだ。
7日の米国市場は、NYダウは一時500ドルを超す下落となったが、引けにかけて下げ幅を縮めており、この動きに対しては安心感につながりそうである。
とはいえ、貿易と通貨を巡る米中対立の先行き不透明感から安全資産への逃避が加速し、米国債利回りは急低下、株価は乱高下している。
米中貿易摩擦が継続する中、世界的な金利低下見通しを背景に景気の先行きに対する懸念が強まっており、リバランス中心の商いになりやすい。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比130円高の20600円。
円相場は1ドル106円20銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からやや買い先行の展開となろう。
コンセンサスを上回る第1四半期決算を発表したソフトバンクGが日経平均をけん引することになりそうだ。
そのほか指数インパクトとしては、足元で調整が続いており、6月安値水準まで下げてきているファーストリテ (T:9983)もいったんは自律反発が意識されやすいところであろう。
ただし、基本はこう着感の強い相場展開であり、決算ラッシュの中で個別の決算を手掛かりとした日替わり的な物色に向かわせることになりそうだ。
日経平均は20500円処での底堅さが意識されそうだが、本格的なリバウンドに向かう相場展開は考えづらいところである。
個別の決算では、スシローGHD (T:3563)、ジャストシステム (T:4686)、レーザーテク (T:6920)、ウィルG (T:6089)、アルペン (T:3028)などが注目されよう。
ただし、需給状況が良好な銘柄でないと、資金の逃げ足は速い。
一方で、過熱感が警戒されている銘柄であっても、需給面で安心感のある銘柄へは継続的な物色が続きやすいとみておきたい。
また、昨日の日経平均は20500円を挟んでの狭いレンジ取引となった。
為替市場では米中貿易摩擦への懸念が根強いなかで、人民元の基準値の元安設定などが重しとなり円買いが優勢。
また、ニュージーランド準備銀行(中央銀行)による市場予想以上の大幅利下げを受け、対円相場を通じてドル/円の重しともなっている。
円相場は1ドル106円台前半で推移しているが、再び105円台への動きをみせてくるようだと、不安心理が強まることになりそうであり、為替相場を睨みながらの展開になりやすいだろう。