[フランクフルト 27日 ロイター] - ドイツのコメルツ銀行 (DE:CBKG)のマルティン・ツィールケ最高経営責任者(CEO)は27日、銀行が「計り知れない」試練に直面していると述べた。コメルツ銀行は26日に今年の収入見通しを下方修正し、基調的な収入の増加は見込めなくなったと表明していた。
監査役会は前日、先週打ち出した抜本的な経営見直し計画を承認。ドイツ銀行 (DE:DBKGn)との統合話が破談となったことを受け、数千人規模の人員削減を実施し、5分の1の店舗を閉鎖する。
ツィールケCEOは「マイナス金利や規制強化、景気減速、競争激化など、銀行が直面している試練は計り知れない」と語った。
前日、退任が発表されたエンゲルス最高財務責任者(CFO)は、欧州中央銀行(ECB)の直近の金融緩和は「われわれの生活を楽にすることはない」とし、マイナス金利の銀行への影響を緩和する措置も効果は不十分との見方を示した。
コメルツ銀は前日、最高財務責任者(CFO)がシュテファン・エンゲルス氏からベティナ・オルロップ氏に交代し、サビン・シュミットロス氏が人事担当として役員に加わる人事を発表した。
収入見通しを下方修正した理由として「今年は市場環境が一段と悪化し続けている。特に法人取引ではそれが顕著だ」と説明した。
経営見直し計画によると、いくつかの部門で4300人を削減する一方で「戦略的分野」では2000人を新規採用する方針。正社員は差し引き2300人、全体のおよそ5.7%相当が減る見通しだ。
また16億ユーロ(18億ドル)の投資を行い、うち7億5000万ユーロは新技術に、残りは事業再構築に振り向ける。