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イグニス Research Memo(5):2019年9月期の業績予想を減額修正。増収ながら黒字転換は持越しとなる見通し

発行済 2019-10-09 15:15
更新済 2019-10-09 15:21
© Reuters.  イグニス Research Memo(5):2019年9月期の業績予想を減額修正。増収ながら黒字転換は持越しとなる見通し

■業績見通し2019年9月期の業績予想についてイグニス (T:3689)は、第3四半期までの進捗等を踏まえて、2019年9月17日に減額修正を発表した。

修正後の業績予想として、売上高を前期比12.8%増の5,500百万円(修正幅:-500百万円)、営業損失を700百万円(前期は2,532百万円の営業損失/修正幅:-730百万円)、経常損失800百万円(前期は2,571百万円の経常損失/修正幅:-810百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失を355百万円(前期は2,651百万円の親会社株主に帰属する当期純損失/修正幅:-360百万円)と増収及び損益改善を見込んでいるが、黒字転換は持越しとなる見通しである。

但し、第3四半期までの実績と今回発表された業績予想の修正値の差異を見ると、第4四半期会計期間(7~9月)では、利益が改善(黒字化)していることが見て取れる。

売上高は、足元好調な「with」(コミュニティ)の成長加速が増収に寄与する。

ただ、売上高予想を減額修正したのは、第3四半期決算で説明したとおり、ゲーム事業における新規タイトル(「でみめん」「猫とドラゴン」)が計画を下回ったことが理由である。

一方、損益面でも、積み上げ型収益モデルである「with」の伸長が利益貢献するものの、VR事業(エンターテインメント)への先行費用が利益を圧迫。

特に、利益予想を減額修正したのは、ゲーム事業における新作タイトルの貢献不足と、「INSPIX LIVE」への開発費用(研究開発費及び人件費)が嵩んだことが理由である。

なお、同社では、当初予想の達成に向けて、第3四半期までの進捗の遅れを取り戻すべく、一部プロダクトの売却・譲渡等による臨時的な業績の上乗せを進めてきたが、当期中の実現が困難となったことから、今回の業績予想の修正に至った。

弊社では、修正後の業績予想の達成は可能であると見ている。

最大の注目点は、中期経営計画の最終年度となる来期に向けた動きである。

特に、今後の2本柱として期待される「with」の成長加速と「INSPIX LIVE」の立ち上げは、同社の将来を占ううえでも重要なテーマとなるだろう。

また、「INSPIX LIVE」の普及に不可欠となるIP創出(他社IPを含む)に向けた活動にも注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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