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パイプドHD Research Memo(7):2020年2月期は期初と変わらず営業利益204.5%増を予想

発行済 2019-10-31 15:27
更新済 2019-10-31 15:41
© Reuters.  パイプドHD Research Memo(7):2020年2月期は期初と変わらず営業利益204.5%増を予想
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■今後の見通し1. 2020年2月期の業績見通しパイプドHD (T:3919)の2020年2月期通期の連結業績は、売上高で前期比19.9%増の6,500百万円、営業利益で同204.5%増の1,200百万円、経常利益で同204.7%増の1,190百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同397.4%増の700百万円が予想されている。

営業利益以下は大幅増益の予想となっているが、既に上半期で既述のような実績が出ており十分達成可能な数字だろう。

また同社の主力事業はクラウド型であることから限界利益率は高く、売上高さえ確保すれば業績がさらに上振れする可能性はありそうだ。

2. 増収達成の根拠今期(2020年2月期)は20%近い増収が見込まれているが、その根拠として会社側は以下のような理由を挙げている。

(1) 主力製品である「SPIRAL®」を伸ばす2019年2月期は主力製品である「SPIRAL®」があまり伸びなかったが、その要因の1つが、ベテランである既存の営業社員の多くが新人の教育に時間を取られたことによる。

過去2年間同社は新人を大量採用(166名)したが、同時にこれらの社員の戦力化教育も積極的に行ってきた。

これらの新人の教育・研修には多くの既存営業社員も携わったが、その分既存営業社員の戦力が低下したと言える。

したがって今期(2020年2月期)は、過去2年間に採用した新人が戦力化すると同時に、これらのベテラン既存社員も本来の営業活動に注力できることから、主力製品は伸ばせると見ている。

(2) 金額の大きい「一般販売」を伸ばす全社的な方針として前期までは、どちらかと言えば契約販売(毎月売上が計上できる継続的な契約)を重視し、一般販売(一過性の販売だが金額は大きい)の営業はやや劣後となっていた。

今期は中期経営計画最終年度であるため、契約販売とのバランスを見ながらではあるが、これまで以上に一般販売を積極的に取りに行く計画で、売上金額は増加する見込みだ。

(3) 「SPIRAL EC®」を伸ばす前期はEC向け製品である「SPIRAL EC®」の新製品開発を進めると同時に、これらの事業をパイプドビッツからフレンディットへ移管する作業を進めていた。

そのため、この「SPIRAL EC®」関連の売上高が通常よりは落ち込んでいた。

一方で今期は、これらの開発及び事業移管が完了したことから、売上高が回復することが期待できる。

(4) 販促CRMソリューションのリバウンド販促CRMソリューションは年度によって売上高の浮沈が激しい事業だが、2018年2月期には比較的大型の案件を獲得することができた。

しかしその反動もあり、前期(2019年2月期)はある程度落ち込むと予想されていたが、実際には予想以上の減収となった。

反対に今期は、この大幅減収の反動が見込まれることから、販促CRMソリューションは回復が予想されている。

ただし回復と言っても前々期並みの水準に戻るレベルであることから、決して過大な見込みではない。

(5) 広告の好調が続く広告事業は前期に引き続き好調が予想される。

特に以前から注力してきた東日本旅客鉄道の広告関連子会社との合弁事業は、前期からようやく本格的に立ち上り始めたもので、今期中は増収基調が続くと見込まれている。

以上のように、今期は各事業において増収の芽があり20%の増収を達成することは決して難しいことではなさそうだ。

繰り返しになるが、同社の事業は限界利益率が高いため、増収を維持できれば200%近くの営業増益も十分達成は可能と思われる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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