[4日 ロイター] - 医療用機器の米ストライカー (N:SYK)は4日、同業でより小規模なライト・メディカル・グループ (O:WMGI)を約40億ドルの現金で買収すると発表した。急速に成長する肩と手首用の整形外科用インプラントで事業を拡大する。
ストライカーはライト・メディカル株を1株当たり30.75ドルで取得する。これは同社株の1日の終値に39.7%上乗せした水準。債務を含めたライト・メディカルの企業価値は約54億ドルと見積もられている。買収手続きは2020年下半期に完了する見通し。
創業69年のライト・メディカルの昨年の売上高は8億3600万ドル。足関節と足首向けインプラントも手掛けている。
ウェルズ・ファーゴのアナリスト、ラリー・ビーゲルセン氏は、今回の買収でストライカーは肩用インプラント分野で主導的地位に躍り出ると指摘した。
ストライカーのケビン・ロボ最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で「世界の20億ドル近い肩市場での競争力を強化する」と語った。
ただ、ビーゲルセン氏は、ライト・メディカルが現在、足首用人工関節市場の70%近くを占めているため、ストライカーは当局の承認を得るのに足首用インプラント事業の一部売却を迫られる可能性があるとの見方を示した。
ストライカーは、買収に伴い何らかの事業売却を求められるかどうかについて、言明するには時期尚早とした。
同社は、小規模な買収の余力はまだあり、引き続き整形外科部門拡大の機会を模索すると述べた。同部門の直近四半期の売上高は12億6000万ドルに上った。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20191105T022822+0000