[ミラノ 8日 ロイター] - イタリアの裁判所は8日、大手銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(モンテパスキ) (MI:BMPS)の損失隠しに関与したとして、ドイツ銀行 (DE:DBKGn)と野村ホールディング (T:8604)の元従業員13人に有罪判決を下した。
裁判所が命じた罰金と資産差し押さえの総額はドイツ銀が6800万ユーロ(6200万ドル)、野村が9150万ユーロに上る。
モンテパスキは2016年に1060万ユーロを支払うことで裁判所と和解していた。
訴えによると、野村とドイツ銀は2009年に、複雑な仕組みの2つのデリバティブ(金融派生商品)取引を使い、08年にライバル行を買収したモンテパスキの損失20億ユーロ余りを隠ぺいした。
ドイツ銀は「判決に落胆している。内容の正当性を検証する」との声明を発表。野村も「控訴を含めた選択肢を検討する」と表明した。
イタリアの金融界はモンテパスキの損失隠し疑惑に加えて、ユーロ圏債務危機に見舞われて不安定化。モンテパスキは2017年に80億ユーロの公的支援を要請した。