[ロンドン 28日 ロイター] - 米石油大手シェブロン (N:CVX)が、ナイジェリア沖合の2カ所の石油・ガス田採掘権の売却手続きを開始したことが、ロイターが関係する書類を確認して分かった。急速な増加が続く米国内の生産事業に注力する狙いだ。
採掘権売却の対象となっているのは、浅海域にある「OML86」と「OML88」と呼ばれる鉱区で、生産量は石油換算で日量約6200バレル。既にスコシアバンクに実際の売却の仕切りを委ねる契約を結んでいる。
シェブロンの広報担当者も売却に向けて動いていることを認め、現地法人が何年も前からOML86と88の権益に対して複数の企業から取得に関心があると伝えられていたと説明。現在そうした話を改めて精査している段階で、その後資産を手放すかどうかを決定すると述べた。
同社は2015年にもこの2鉱区の採掘権売却を目指したが、当時は前年の石油価格急落を受けて石油・ガス業界の世界的なディールが冷え込んだ影響で不首尾に終わっていた。