(ブルームバーグ): 14日の東京株式相場は続落。国内で新型コロナウイルスに感染した初の死者が出て、感染拡大による景気への悪影響が懸念された。鉄鋼や非鉄金属など素材関連、電機や機械が安い。業績の悪化した日産自動車など自動車関連も下落した。
東洋証券の大塚竜太ストラテジストは「ウイルスの感染拡大は簡単に止められそうにない。さらに事態が悪化すれば経済の停滞を招く可能性がある」と話していた。
日経平均は一時前日比224円(0.9%)安まで下げ幅を広げた。今期業績予想を再度引き下げた日産自が急落した輸送用機器が安く、機械や鉄鋼など中国関連も下落。中国では内需低迷に加えて工場再開が遅れており「部品調達が滞れば日本の製造業も収益低下は避けられない」と、みずほ証券の倉持靖彦投資情報部長はみる。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、ウイルス感染はいずれ収束に向かうと思われるものの、「拡大ペースが明確に鈍化するまでは時間がかかるため、しばらくは株式相場の重しになる」と述べた。
- 取引開始時に算出された日経平均オプション2月限SQは2万3744円71銭-ブルームバーグ
記事についてのエディターへの問い合わせ先:今田素直 simada4@bloomberg.net, 浅井真樹子、中川寛之
©2020 Bloomberg L.P.