[東京 20日 ロイター] - 医療用・防じんマスクメーカーの興研 (T:7963)は20日、タイの生産子会社で製造し、日本に輸出している使い捨て防じんマスクがタイ商務省の輸出許可停止の措置により、輸出できなくなっていると発表した。
タイ商務省は13日、新型コロナウイルスの拡大により国内でマスク需要が急増した事態を受け、当面、マスクの輸出許可を停止する方針を打ち出した。興研唯一の海外生産拠点であるタイ子会社の使い捨て防じんマスクはすべてが日本向けだが、今回の規制対象となったため、現在、同社では同省との接触を図るなど、輸出許可に向けて努めているという。
興研では業績への影響は現時点で軽微とみているが、輸出許可の停止が長期化した場合は、業績への影響が拡大する可能性があるとしている。ただ、広報担当者によると、国内の製造拠点がフル稼働の状態にあるほか、需要も増大しているため、業績予想を巡ってはプラス要因もあるという。
興研の株価は昨年末までは、おおむね1400円程度で推移していたが、新型ウイルスの感染拡大を受け、「マスク銘柄」として1月以降に動意づく格好となった。1月31日には4380円まで上昇した。
(内田慎一) OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200220T102946+0000