[20日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレー (N:MS)は20日、米オンライン証券のイー・トレード・フィナンシャル (O:ETFC)を約130億ドルで買収すると発表した。米金融機関による買収案件としては2008─09年の世界的な金融危機以降で最大規模となる。
イー・トレードの株主は1株当たり、モルガン・スタンレー株1.0432株を受け取る。価格に換算すると1株当たり58.74ドルと、イー・トレードの前営業日の終値に30.7%上乗せした水準になる。
買収手続きは今年第4・四半期に完了する見通し。
中盤の取引でイー・トレード株は約27%高の57ドル。
米オンライン証券業界では統合の動きが見られ、今回の買収はモルガン・スタンレーにとってゴーマン最高経営責任者(CEO)が強化に努めるウェルスマネジメント部門に活力を与えるものとみられる。
ゴーマンCEOはアナリストとの電話会議で「イー・トレードの製品とその象徴的なブランドを加えることで躍進につながるだろう」と期待を込めた。
コーウェン・ワシントン・リサーチ・グループのジャレット・シーバーグ氏は、規制当局による買収承認の見通しについて「米連邦準備理事会(FRB)がシステム上のリスクを見直すとみられ、時間がかかると予想されるが、買収は承認されると考えている」と述べた。
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