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ダイナック Research Memo(7):更なる企業価値向上に向けた事業運営体制を確立

発行済 2020-03-12 15:17
更新済 2020-03-12 16:01
© Reuters.  ダイナック Research Memo(7):更なる企業価値向上に向けた事業運営体制を確立
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■ダイナックホールディングス (T:2675)の活動実績1. 経営スピードアップに向けた構造改革の実施2018年7月の持株会社化に続き、2019年4月1日付で事業会社の分割を実施した。

それまでは事業会社のダイナックが直営ビジネス(バー・レストラン)、受託ビジネス(ゴルフクラブレストランや高速道路サービスエリア等)、ケータリングのすべてを担っていたが、受託ビジネスを切り出して新たに設立したダイナックパートナーズに事業を移管した。

直営ビジネスと受託ビジネスとでは事業モデルや求められるスキルなどが異なるため、分社化によってそれぞれのビジネスで経営のスピードアップを図り、全社の成長加速に結び付けるところに狙いがある。

2. 店舗資産への投資2019年12月期における出退店実績(合計)は、前述のとおり、新規出店9店舗(計画は8店舗)、業態変更4店舗(計画は4店舗)、閉店14店舗(計画は11店舗)を実施し、期末店舗数は255店舗(業務運営受託店舗6店舗を含む)となった。

各ビジネスにおける実績は以下のとおりである。

(1) 直営ビジネスの実績直営ビジネス(バー・レストラン)における出退店の実績は、新規出店3店舗、業態変更4店舗、閉店9店舗であった(期末店舗数は149店舗)。

積極的な出店拡大には適さない事業環境を踏まえ、「高付加価値業態へのシフト加速」に取り組んでいる。

特に、方針として掲げる「時代のニーズに合ったテーマ性のある業態」として、肉料理をメインとした「ラ・ブーシェリー・エ・ヴァン」(ワインビストロ)や「肉バル ガブル」(鉄板料理)のほか、「サカナ酒場 魚盛」(既存業態「魚盛」のリ・ブランド)の3店舗を新規出店するとともに、業態変更についても、先行出店の人気や収益を分析・厳選した上で、「コトブキ」、「トリッペリア モツーダ」、及び「銀座ワイン食堂 パパミラノ」の3ブランドを業態変更先として選定している。

(2) 受託ビジネスの実績今後の成長戦略の重要な柱として位置付けている受託ビジネスにおいては、新規出店6店舗、閉店5店舗を実施した(期末店舗数は100店舗)。

そのうち、ゴルフクラブレストランについては、「いなみカントリークラブフジ」(和歌山)、「清澄ゴルフ倶楽部」(埼玉)、「明智ゴルフ場」(岐阜)の3場の獲得に成功し、ほぼ計画どおりに案件を積み上げることができた。

特に、「明智ゴルフ場」は54ホールと通常のゴルフ場(18ホール)の3倍の規模があり、相応の業績貢献が期待できそうだ。

一方、道の駅及び高速道路SA/PAの分野では、前述のとおり、鈴鹿パーキングエリア(新名神高速道路)の商業施設「PIT SUZUKA」の受託を開始したほか、蓮田サービスエリア内(東北自動車道)へフードコートモデルにリ・アレンジした「鳥どり」を出店。

なお、「鳥どり」については、通常のバー・レストランの出店と変わらないものの、サービスエリアという新たな立地での成功が実証されれば、全国への展開にも可能性を広げる事案として注目される。

3. クリエイティブ力の強化(外部リソースの活用)2019年11月には、商業・飲食店舗設計デザイン会社であり、「good spoon」など自ら飲食業も展開する(株)カームデザインを持分法適用関連会社化した。

外部リソースの活用により、業態開発力強化、店舗デザイン向上、カーム社ブランドの活用などに狙いがある。

連携第1号として「good spoon 横浜モアーズ店」を2020年3月にオープン。

今後は、「鳥どり」などの既存中核業態のブラッシュアップとともに、中核となる新業態開発を進めていく。

4. 海外初進出2019年12月9日には、RESTAURANT SUNTORY U.S.A.,INC(以下、RSホノルル)の株式の51%を2020年3月31日付で取得し子会社化すると発表。

RSホノルルが経営するレストランサントリーホノルル「燦鳥」は、ワイキキの中心、ロイヤルハワイアンセンターにあり、地元の方や日本始め世界中から訪れる旅行客から高い評価を得ているワイキキでも老舗の高級和食レストランである。

海外初進出により、人材獲得や社内モチベーション向上、国内飲食事業との運営シナジー、今後の海外展開のケーススタディなどが目的とみられる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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