[ワシントン 13日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が流動性カバレッジ比率(LCR、ストレス時の流動性需要に対応するための基準)を巡る柔軟な対応について銀行と協議していると、複数の関係者が明らかにした。新型コロナウイルスによる混乱で損害を被った企業への支援を優先させるという。
LCRは2014年に導入され、銀行に対し、30日間のストレス期間で予想されるネット資金流出額以上に株式や債券など高品質の流動資産を保有することを求めている。LCRは日々算出され、大手銀行の最低比率は100%。これを下回った場合にはFRBに報告する義務があり、3日連続で割り込めば、流動資産を補充する計画を迅速に提出する必要がある。
FRBは柔軟な対応を取るかどうかについて公には言及していないが、関係筋によると、FRBの監督機関は企業融資を維持するために、高品質の流動資産を活用するよう促しているという。また銀行のLCRが最低比率を下回ったとしても、ある程度容認することについて銀行と協議していると明かした。
FRBはコメントを控えた。
欧州中央銀行(ECB)は12日、新型コロナウイルス対策として、LCRなど一部資本要件の未達を容認すると表明している。
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