■株主還元1. 配当、自社株買い大幸薬品 (T:4574)は、堅実な成長性を維持する事業展開と安定的な経営体力維持のために必要な内部留保を確保しつつ、安定した配当を維持していくことを基本方針とし、連結業績も反映した配当政策としている。
過去3年間(2017年3月期−2019年3月期)は3年連続の増配となった。
配当性向も4年前(2016年3月期)の23.0%から直近(2019年3月期)の35.4%まで右肩上がりだ。
2020年3月期の配当金は、期初に年30円(上期10円実施済、下期20円)を予想したが、第3四半期を終えた段階で年40円(上期10円実施済、下期20円、特別配当10円)に上方修正された。
配当性向は30.7%を予想する。
同社は、配当の他にも、2019年5月から10月に自社株買い256,600株を行っており、株主還元を積極的に行っている点は高く評価できるだろう。
2. 株式分割の予定同社は、2020年4月1日(効力発生日。
基準日は3月31日)に株式分割を予定する。
株式分割の目的としては、株式の投資単位当たりの金額の引き下げ、投資家がより投資しやすい環境の整備、株式の流動性の向上と投資家層の拡大である。
具体的には、2020年3月31日を基準日として、同日最終日の株主名簿の株主の所有する普通株式1株につき3株の割合で株式分割を行う。
これにより、株式分割前の発行済株式総数14,434,500株が、株式分割後の発行済株式総数43,303,500株となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)