[ワシントン 27日 ロイター] - 米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズ (N:VZ)、AT&T (N:T)、TモバイルUS (O:TMUS)は27日、新型コロナウイルス流行の影響で支払いが困難な顧客に対しサービスを継続あるいは延滞料を免除する措置を6月30日まで延長すると発表した。
連邦通信委員会(FCC)は3月に同3社や米ケーブルTV大手コムキャスト (N:CCZ)、アルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグルファイバーなどの無線通信およびインターネットサービスプロバイダーが、顧客からの支払いがない場合も60日間はサービスを停止しないことに合意したと明らかにしている。これまでに700社以上がこの自主的な措置の実施に合意している。
同措置の期限は5月半ばとなっていたが、ベライゾン、AT&T、コムキャスト、TモバイルUSは延長を決めた。
FCCのパイ委員長は3月にまた、通信各社が必要な人には誰にでもWiFiホットスポットを無償開放することに合意したと述べた。
州司法長官24人は前週、通信各社に対し、自主的な措置を8月11日まで延長するよう要請した。
ケーブルTV大手コックス・コミュニケーションズ[COXC.UL]も27日、支払いが困難な顧客へのサービス継続と延滞料免除の措置を6月30日まで延長し、WiFiホットスポットの無償開放を続けると表明した。
携帯電話大手のUSセルラー (N:USM)は、一部の顧客に対するホットスポットのデータ通信量引き上げや上限なしの高速データ通信サービスの提供などの措置を7月31日まで延長して実施すると明らかにした。
コムキャストは支払いが困難な顧客への6月30日までのサービス継続やWiFiホットスポットの提供に加え、全顧客に対し、追加料金なしに無制限データ通信を引き続き可能にする方針を明らかにした。
他のインターネットおよび無線通信サービス大手も自主的な措置の延長を近く発表するとみられる。
事情に詳しい関係者によると、米国では新型コロナ感染拡大を抑止するための外出制限を受けて5000万人以上の子どもが自宅に待機し、その大半がインターネット上で授業を受けているという。また、数千万人が在宅で勤務している。インターネット各社とFCCによると、国内のネット接続状況は良好。
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