[ワシントン 20日 ロイター] - 米航空会社ジェットブルー (O:JBLU)とユナイテッド航空の親会社ユナイテッド・エアラインズ・ホールディングス (O:UAL)は20日、新型コロナウイルスの感染防止に向け安全対策の強化を発表した。都市封鎖(ロックダウン)の緩和に伴い国内旅行需要の改善を見込む。
業界団体のA4Aは、最近の運航便で搭乗率が7割を超えるのはわずかだが、近く10割かそれに近い水準に回復する可能性もあると期待する。
ジェットブルーは、座席の一部ブロック化を少なくとも7月6日まで継続するほか、6月からは静電気を利用した機内清浄や乗員の検温を実施する。
ユナイテッド航空も、クロロックス社 (N:CLX)の静電気清浄システムをシカゴやデンバーの各空港で導入するほか、タッチパネルに触れる必要のない端末(キオスク)を導入、乗員の検温を実施する。
ジェットブルーのジェラティー最高執行責任者(COO)は、顧客調査やウェブサイト訪問、マクロ経済データなどから、持ち直しの動きが浮き彫りになっており「やや復調の兆しも見られる」と指摘。キャンセルなどの数が減少しているほか、秋・冬に向けた予約への関心もうかがえると述べた。
ユナイテッドのカービー最高経営責任者(CEO)は、需要はさらに改善する見通しだが、コロナワクチンが開発されない限り本格的な回復は難しいとの見方を示した。
デルタ航空 (N:DAL)のエド・バスティアンCEOは、搭乗率を60%に抑えることがソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)の維持に資するとし、顧客の信頼感を高めるために清掃などの取り組みも行っていくと強調。現在の搭乗率は約35─40%程度だが、各路線の搭乗率が60%に近づいたら路線増加を検討し、6月に約200便、7月にはさらに200─300便を追加する可能性があると述べた。
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