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C&R社 Research Memo(5):2020年2月期は主力事業の好調により2期ぶりに過去最高業績を更新

発行済 2020-06-05 15:15
更新済 2020-06-05 15:21
© Reuters.  C&R社 Research Memo(5):2020年2月期は主力事業の好調により2期ぶりに過去最高業績を更新
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■業績動向1. 2020年2月期の業績概要クリーク・アンド・リバー社 (T:4763)の2020年2月期の連結業績は、売上高で前期比11.4%増の32,946百万円、営業利益で同32.0%増の2,083百万円、経常利益で同32.7%増の2,103百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同40.2%増の1,359百万円と2ケタ増収増益となり、2期ぶりに過去最高業績を更新した。

クリエイティブ分野や医療、会計・法曹分野など主力事業の収益が順調に拡大したほか、新規事業・新サービスなどの損益も着実に改善した。

事業別売上高を同社が開示している売上構成比から試算すると、プロデュース事業が前期比6.0%増の12,849百万円、エージェンシー(派遣)事業が同14.4%増の12,519百万円、エージェンシー(紹介)事業が同11.4%増の4,941百万円、ライツマネジメント事業が同27.3%増の2,635百万円とすべての事業で増加した。

ライツマネジメント事業では、電子書籍販売やYouTube「The Online Creators」※の運用収入などが好調に推移した。

※YouTubeで活躍するクリエイターの制作、収益化、ブランディング等の支援を行いながら、クリエイターの価値向上をサポートしているほか、企業やテレビ番組のYoutTubeチャンネルの運用受託を行っている。

売上総利益率はゲーム事業や新規事業への積極投資を行ったことにより、前期比0.3ポイント低下したものの、増収効果により売上総利益は同10.5%増益となった。

販管費は人員増に伴う人件費の増加や地代家賃及び償却費等の増加があったものの、前期に計上した本社移転(2018年10月)に伴う一時費用3.5億円がなくなったこともあり、全体では前期比7.0%の増加に抑えることができ、販管費率は前期比1.3ポイント低下した。

この結果、営業利益率は前期の5.3%から6.3%に上昇している。

会社計画に対して営業利益が11.3%下回ったが、これはスマートフォン用ゲームアプリのうち、韓国子会社で開発した「Ceres M(セレス エム)」※の世界配信が2019年9月と当初予定より半年ほど遅れたことや、クレイテックワークスが同年9月に投入した新作「パレットパレード」の収益についても想定を下回り、合わせて計画比で228百万円の下振れ要因となったことが主因となっている。

「パレットパレード」については開発・運営をパートナー企業に譲渡し、収益の一部を売上計上する方式に変更したことで、第4四半期から黒字化している。

※2018年に配信した「ファイブキングダム」をベースとしたスマートフォン向けRPG。

共同開発パートナーの韓国NEOUL Entertainmentがプロモーションを行っている。

なお、新規事業への投資による営業利益のへのマイナスインパクトは605百万円となり、前期の249百万円から356百円増加した(前期比の減益要因)。

内訳は表のとおりで、前述したゲーム事業(韓国子会社及び「パレットパレード」)のほか、医療分野の新規事業(M&A、事業承継、読影診断、広告事業等)やクリエイティブ分野の新規事業(舞台芸術、リサーチャー、ドローン、プロフェッショナル語学等)への投資に加えて、投資段階のグループ会社の損失等となっている(グループ会社はいずれも損失額が縮小しており、前期比では増益要因)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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