[ワシントン 11日 ロイター] - 米運輸省・監察官室は11日、国内の交通事故で昨年3万6000人以上が死亡したと指摘、自動車の安全基準を監査する方針を示した。
道路交通安全局(NHTSA)が設定・執行している「連邦自動車安全基準(FMVSS)」の見直しを進める。
監察官室は「すべての新たな自動車・自動車部品が連邦安全基準を満たすことが、一般市民の移動にとって重要であり、われわれはNHTSAのFMVSSプロセスの見直しを開始する」と表明。
NHTSAは「監察官室と協力し、必要とされる関連情報をすべて提供する」との声明を発表した。
NHTSAは3月、自動運転車の導入を加速するため、連邦安全基準の全面的な変更を提案。手作業で行うことを定めている現行の11の安全基準を改定する案を示した。
ゼネラル・モーターズ(GM) (N:GM)、アルファベット (O:GOOGL)傘下のウェイモ、ウーバー・テクノロジーズ (N:UBER)、フォード・モーター (N:F)などは積極的に自動運転車の試験を進めている。
オバマ政権時代にNHTSAの幹部を務めたデビッド・フリードマン氏は、トランプ政権下のNHTSAが生命を守る重要な規則を全く採用していないと批判。「生命を守り、けがを防ぐというNHTSAの使命が果たされていないことは明らかだ」と述べた。
NHTSAが自動車安全基準を変更する場合には数年かかることが多い。