[ニューヨーク 10日 ロイター] - 米シティグループ (N:C)は10日、次期最高経営責任者(CEO)にジェーン・フレーザー社長(53)を起用する人事を発表した。米大手行で初めて女性がCEOに就任することになり、ウォール街は歓迎ムードに包まれている。
フレーザー氏は金融界で期待を集める女性の1人で、これまでに投資銀行、富裕層向け資産運用、問題を抱えた住宅ローン債権処理、シティにとって重要事業の1つである中南米の戦略担当といった幅広い業務を経験。昨年社長に昇格して、CEOに就くお膳立てが整っていた。[nL4N2G73D9]
シティは取締役メンバー17人のうち女性は8人とほぼ半数に達しており、4人に1人にとどまる大半の米銀よりも女性登用に積極的と言える。
女性CEOという面では、大手行だけでなく金融界全体で他業種に比べて低調だ。企業統治分析を手掛けるボードEXによると、現在フォーチュン500企業で女性がトップを務めるのはゼネラル・モーターズ(GM) (N:GM)やハーシー (N:HSY)、ノースロップ・グラマン (N:NOC)など36社だが、上場金融サービス200社の中で女性CEOは4社にすぎない。