[18日 ロイター] - 米保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG) (N:AIG)の元最高経営責任者(CEO)で、現在スター・インシュアランス・カンパニーズの会長を務めるモーリス・ハンク・グリーンバーグ氏は18日、米大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領の下で、米中が関係を仕切り直し、両国が恩恵を受ける可能性があるとの見方を示した。
同氏は、ロイターが主催した保険業界の会議で「バイデン氏は問題を把握している。関係を仕切り直すことが可能であり、そうすべきだ」と述べた。
グリーンバーグ氏は95歳。40年以上前に初めて中国を訪れ、AIGのCEOとして中国市場を開拓した。
同氏は、中国政府が13日にバイデン前副大統領に祝意を表明したことについて、バイデン氏は中国の呼び掛けに応じるべきだと主張。
トランプ大統領については、米中の通商関係のバランスを取ろうと努力したとして、一定の評価を示しながらも、対中強硬姿勢が成功を収めたとの認識は示さなかった。
グリーンバーグ氏は「(トランプ氏は)恐らく急ぎすぎた。極端だった。(バイデン氏には)恐らく途中で折り合えるチャンスがあるだろう」と述べた。
グリーンバーグ氏は、中国の習近平国家主席にも課題は残されていると指摘し、東南アジア諸国に対する中国の姿勢を批判した。
タイ、マレーシア、フィリピン、カンボジアの米大使館は、中国が他国の主権を侵害していると批判。昨年、メコン川流域で干ばつが発生した際、中国がダムを操作していたと訴えている。