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エノモト Research Memo(3):高品質なリードフレームやコネクタ用部品を製造販売

発行済 2020-12-08 15:13
更新済 2020-12-08 15:21
© Reuters.  エノモト Research Memo(3):高品質なリードフレームやコネクタ用部品を製造販売

■事業概要1. 事業内容エノモト (T:6928)は主にリードフレームやコネクタ用部品のプレス加工、メッキ加工、インサート成形及びそれらの製造に使われる精密金型や周辺装置の製造販売を行っている。

同社グループは、同社と子会社4社(連結子会社3社、非連結子会社1社)で構成され、国内4工場、海外2工場(フィリピン1工場、中国1工場)という生産体制になっている。

同社の製品はIC・トランジスタ用リードフレーム、オプト用※リードフレーム、コネクタ用部品、その他という4つの製品群に分けられ、2021年3月期第2四半期の製品群別売上高構成比はそれぞれ31.1%、12.4%、54.4%、3.2%であった。

ちなみに、IC・トランジスタ用リードフレームは自動車や民生用機器向け、オプト用リードフレームは自動車や照明向け、コネクタ用部品は自動車やスマートフォン、デジタル家電向けの部品が多く、その他はリレー用部品などで、用途別の売上高構成比は車載向け26.6%、スマートフォン向け33.4%、ウェアラブル向け5.8%、産機・その他向け34.1%である。

※オプト:光電子工学(オプトエレクトロニクス)の略称。

(1) IC・トランジスタ用リードフレームIC・トランジスタ用リードフレーム製品群では、IC・トランジスタ用リードフレームとその製造に使用する精密金型や周辺機器を製造し、各種部品メーカーに販売している。

IC・トランジスタは民生用機器や産業用機器、自動車部品など広範に使用される電子部品で、同社は金属材を精密加工してIC・トランジスタの部品となるリードフレームを製造している。

パワー半導体向けリードフレームや小信号デバイス向けリードフレーム、ヒートシンクなど、金属プレスやカシメ※などの各工程を一貫して大量に安定して製造することができるため、顧客の様々な用途や要求に応えることが可能である。

なかでも、様々な異形条材料への対応力や、パワー系デバイスに使用される放熱効果の高いカシメ部品などに強みがある。

また同社は、基本の「抜く・曲げる」に「つぶす(コイニング)・絞る」など多彩で高度な技術を組み合わせることができるため、あらゆる分野において高度な要求に対応することができる。

こうした強みを発揮することで、これまで医療機器や機械部品、太陽電池関連、モーターコア向けなどに高難易度の製品を多数開発してきた。

様々な加工技術を有する同社は、その総合力により厳しい顧客ニーズに対応するだけでなく、鉛フリーを始め環境に配慮した製品づくりも推進しており、新たな付加価値も提供している。

※カシメ:金属の塑性変形(変形が増すにつれてより硬くなること)を利用した接合方法。

(2) オプト用リードフレームオプト用リードフレーム製品群では、LED用リードフレームとその製造に使用する精密金型や周辺機器の製造販売を行っている。

現在、様々な分野で樹脂成形を含めた一貫生産の要求が増しており、金型と樹脂成形を融合した同社の技術が不可欠になっている。

同社はLED用リードフレームについて、金型の設計・製作から試作品開発、大量生産まで一貫して対応しているが、LED製品の形状を決定する重要な部品であることから、自動車部品や照明機器などのメーカーと連携して生産している。

主要製品はLEDディスプレイ、液晶ディスプレイのバックライト、自動車の各種ランプ、その他の産業用や民生用、照明用のLEDに使用されるリードフレームである。

なかでも大型ディスプレイ向けに強みがあり、タテ型(砲弾型)LED用リードフレームは国内トップシェアを誇る。

また、輝度や耐久性といった面で難易度の高いデザインなどへの要求も多く、長年の経験とノウハウによってカスタマイズした最適な提案で応えている。

一方、開発期間の短縮やコスト削減、試作用途など様々な目的に対応するため、自社製オープンフレームを各種用意しているが、気軽に利用できる利便性が好評で、ラインナップを順時拡大する予定になっている。

(3) コネクタ用部品コネクタ用部品製品群では、コネクタ用部品とその製造に使用する精密金型や周辺機器の製造販売を行っている。

コネクタは電子回路や光通信において配線を接続するために用いられる部品・器具のことで、同社はスマートフォンなどに利用されるコネクタやFPC(Flexible Printed Circuits)コネクタ、細線同軸コネクタなどの金属端子部品を製造している。

近年、スマートフォンやウェアラブル端末のハイスペック化に伴って、コネクタやコンタクトピンの極小化が求められるようになり、狭ピッチ品へのニーズが非常に高まってきた。

これに対して同社は、金属プレス加工の複雑な曲げ形状の技術と樹脂成形加工の技術を融合することで、0.3mmという最小クラスの狭ピッチコネクタ部品を開発した。

このように、長年培ってきたプレス技術と成形技術により、同社は難易度の高い様々な要求に対して、最適なソリューションを提供することができるのである。

このため近年、精密性と堅牢性が厳しく求められる自動車向けに、同社のコネクタ用部品の販売量が増加するようになった。

なお、同社の国内外の工場では、金属端子部品のプレス加工やメッキ加工、樹脂成形加工から設計、製造までの一貫生産を行っているほか、OEM(Original Equipment Manufacturer)による供給にも対応している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)

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