[ワシントン 16日 ロイター] - 米国のカリフォルニアを含む15州の司法長官は16日、トランプ前政権下の運輸省道路交通安全局(NHTSA)が今年1月、自動車燃費基準を満たしていない場合に生じる罰金の大幅引き上げを業界側の要請に応じて延期した決定を巡り、NHTSAを提訴した。
NHTSAは先月、同決定によって業界側の将来的な負担が最大で年間10億ドル減るとの見通しを示していた。訴訟は第二巡回区控訴裁判所に起こされた。
カリフォルニア州のベセラ司法長官はツイッターで、NHTSAの決定は「公衆衛生より産業界を優先するトランプ(政権)の遺産を強固にする」ものだと批判した。
NHTSAと大手自動車メーカーが加盟する団体からコメントは得られていない。
控訴裁は昨年8月、燃費が基準に満たない場合に生じる罰金を従来の0.1マイル/ガロン(mpg)当たり5.50ドルから将来的に14ドルまで引き上げるオバマ政権時代の燃費規制を凍結するトランプ政権の方針を無効にする判決を下している。