40%引きでご購読
新規!💥 ProPicksを手に入れ、S&P 500を1,183%を超える投資成績を実現した、戦略をご覧ください40%割引で開始

日鉄、国内の高炉1基休止 海外の生産増強へ設備投資5年で2.4兆円

発行済 2021-03-05 15:47
更新済 2021-03-05 20:09
© Reuters. 日鉄、設備投資5年で2.4兆円 国内体制再構築・商品強化=中計

[東京 5日 ロイター] - 日本製鉄は5日、国内の高炉休止を含めた生産体制の見直しを発表した。輸出の拡大で国内生産規模を維持する事業構造の継続は困難と判断。今後5年間で2兆4000億を設備投資に振り向け、海外生産を増強する。年間1億トンの粗鋼生産能力の構築を目指し、国内外の生産比率を逆転させる。

国内の粗鋼生産能力は2024年度末までに年間約1000万トン削減し、4000万トンにする。東日本製鉄所・鹿島地区の第3高炉と関連設備を同年度末をめどに休止する。和歌山県の高炉1基の休止時期を1年前倒しする。厚板、建材、鋼管、薄板などの各事業も21―24年度をめどに一部ラインを休止し、生産を集約する。

一方、海外は需要地での一貫生産体制を拡充。将来的にグループ全体で1億トンの粗鋼生産体制を構築する。アルセロールミッタル・ニッポンスチール・インディア(AM・NSインディア)の能力を拡張。中国や東南アジアなどで一貫製鉄所を買収、あるいは資本参加を検討する。5年間で合わせて6000億円を投じる。

1億トンのうち、国内は4400万トンとする一方、海外を5000万トンに引き上げる。現在はそれぞれ5400トン、1600万トン。

会見した橋本英二社長は、「余剰能力があることで経営資源の配分、営業にも無理なプレッシャーがかかる」と説明。「将来ともに採算性が維持できるラインかどうかを今一度見直さなければならない」と語った。また、鉄鋼産業は中国の参入などで「かつてとは全く違う産業になっている」とし、「技術、商品力が活きるところに(経営資源を)シフトさせていく」と述べた。

世界的に環境問題への関心が高まる中、2050年に脱炭素を目指す方針も発表した。政府の政策と連携しながら、二酸化炭素(CO2)の削減技術を開発する。新技術は研究開発費として約5000億円、実用化する費用として約4─5兆円の投資を見込む。日鉄は、50年の粗鋼製造コストが少なくとも「現状の倍以上になる可能性がある」としている。

このほか、生産・業務プロセスをデジタル化で改善するため、5年で1000億円を投じる。

*内容を追加しました。

(白木真紀、平田紀之)

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます