株式市場の変動にもかかわらず、ソフトウェア会社の株価は堅調に推移している。
バンク・オブ・アメリカのアナリストによると、先週のソフトウェア会社株は0.5％の小幅上昇となり、3.5％下落したナスダック指数よりも好調だったという。
特にコミュニケーション・ソフトウェア株は4％上昇し、リングセントラル株の6.9％上昇が目立った。
バンク・オブ・アメリカは、投資家が質の高い中小企業への投資を選択したことがこの上昇につながったとしている。これとは対照的に、デザイン・ソフトウェア関連株は振るわず、アドビの株価は3.3％下落した。
最近のソフトウェア株と株式市場全体の予測不能な動きは、いくつかの原因によるものだ。
その中には、最近の消費者物価指数のデータが示唆するように、金利低下の可能性があり、その結果、投資家はショートポジションをカバーし、以前は好まれていなかった株式に再び関心を示すようになった。
さらにバンク・オブ・アメリカは、人工知能技術をめぐるシナリオが「証明してみせる」段階に入ったことで、幅広い経済問題から具体的な企業業績に焦点が移っていると指摘する。このシナリオでは、ServiceNowやAdobeのような企業が早期に利益を得る可能性が高いと考えられている。
さらに、大手ソフトウェア企業のバリュエーション指標によると、企業価値と今後12ヵ月間のフリー・キャッシュフロー／成長率の比率は現在1.5倍で、5年平均の1.7倍を下回り、2024年初頭の1.9倍から低下している。
バンク・オブ・アメリカは、アドビ、オートデスク、セールスフォース、ズームなどの企業について、成長と収益性を評価する指標である「ルール・オブ・40」が改善の兆しを見せていると説明している。逆に、スノーフレーク、ベントレー・システムズ、オラクル、ワークデイは、フリーキャッシュフローを考慮すると減少を示している。
今後について、バンク・オブ・アメリカのアナリストは、需要に影響を与える要因が一貫していないため、ソフトウェア株の変動は第2四半期まで続くと予測している。とはいえ、クラウドサービスや企業向けソフトウェアへの支出は上向くと予測しており、2024年後半には業績が改善するとみている。
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