[香港 17日 ロイター] - 香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は17日の定例会見で、香港の主要法曹団体の一つが政治に関与すれば関係を絶つ可能性があると警告した。
香港律師会(弁護士協会)は8月24日に評議会の5人の委員の選挙を行う。
ラム長官は4月、別の弁護士協会である香港大律師公会に必要なら介入する可能性を示唆した。香港大律師公会のポール・ハリス会長は、民主派政治家への懲役刑を批判し、中国政府高官から「反中国」政治家と批判された。
律師会は大律師公会よりも保守的と見られているが、最近の選挙ではよりリベラルな議題に焦点を当てた議論が行われている。今年は4人の候補が発言力のある人物とされており、一部の政府関係者が懸念している。
ラム氏は会見で「律師会のプロフェッショナリズムが政治に負けるようなら、政府は律師会と関係を断つことを検討する」と語った。
14日には中国共産党の機関紙「人民日報」が、律師会は「政治集団」化せず、大律師公会と違うことを示すよう訴えていた。
香港当局は、昨年施行した香港国家安全維持法(国安法)に基づき民主派への圧力を強めており、15日には民主化運動を主導してきた団体「民間人権陣線」(民陣)が解散したと発表した。
律師会は、政治的に中立な立場を維持しており、政府の関係当局とは定期的に意見交換していると説明した。
大律師公会からはコメントを得られていない。