[北京 12日 ロイター] - 中国汽車工業協会(CAAM)が12日発表した9月の国内自動車販売台数は前年同期比19.6%減の207万台だった。
世界的な半導体不足と国内の電力不足が響き、5カ月連続の減少となった。
夏の暑さが和らぐ9月と10月は「金九銀十(金の9月、銀の10月)」と呼ばれ、例年は販売が伸びる傾向がある。
新エネルギー車(NEV)は好調で、9月の販売は2倍以上の35万7000台に増加した。政府による環境対応車の普及促進が寄与した。NEVには電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車が含まれる。
CAAMの幹部は、中国では9月に半導体不足が緩和したと指摘。第4・四半期は供給がさらに増えるとの見通しを示した。
別のCAAM幹部は、今年のNEV販売が300万台と、昨年の140万台を上回るとの見通しを示した。
中国乗用車協会(CPCA)の12日の発表によると、米電気自動車(EV)大手テスラの9月の中国製EVの販売台数は5万6006台と、約2年前に上海で生産を開始して以来、最高を記録した。
このうち3853台は輸出用だった。
8月は4万4264台で、うち3万1379台が輸出向けだった。同社は上海でセダン「モデル3」とSUV(スポーツ用多目的車)「モデルY」を生産している。
国内のEVメーカー、上海蔚来汽車(NIO)と小鵬汽車(シャオペン)はそれぞれ1万台超を納入した。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は、9月に中国で「ID」シリーズのEV1万0126台を販売したと発表した。
CPCAによると、9月の国内全体の乗用車販売台数は前年同月比17%減の160万台だった。