[東京 20日 ロイター] - 前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比45円99銭高の2万9261円51銭となり、小幅に続伸した。19日の米国株式市場が底堅い動きとなった流れを好感した。ただ、朝方に2万9500円手前で高値をつけた後は伸び悩み、徐々に上げ幅を縮小する展開となった。東京エレクトロンなどの半導体関連株が軟化したことが相場の重しとなった。
19日の米国株式市場では主要3指数が上昇。ハイテク株やヘルスケア株への買いが上げを主導。2021年の調整後1株利益予想を上方修正したジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が2.3%値上がりし、S&Pを押し上げた。
日本株は続伸スタート後、上げ幅を拡大し一時273円59銭高の2万9489円11銭で高値を付けた。その後は徐々に上げ幅を縮小する展開となり、前場の日経平均は安値引け。2万9500円近辺では上値の重さが意識された。
市場では「企業決算の本格化を来週に控え、新型コロナウイルスや半導体不足の影響が業績にどう反映されるかがまだわからない。国内では選挙を控えているものの、具体的な経済政策が出てこない。あまり買い材料がない状態」(国内証券)との声が聞かれた。
TOPIXは0.15%高の2029.68ポイントで午前の取引を終了。東証1部の売買代金は1兆4319億4000万円。東証33業種では、空運業、陸運業、証券業、銀行業などの20業種が値上がり。その他製品、海運業、ゴム製品などの13業種は値下がりした。
個別では、川崎重工業が大幅続落し7.02%安となった。米国家運輸安全委員会(NTSB)のホーマンディー委員長が18日、各地域の交通局に対して同社製の鉄道車両の点検を「緊急勧告」する可能性があると述べたことが引き続き嫌気された。
そのほか、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリング、TDKなどはしっかり。リクルートホールディングス、任天堂、太陽誘電などはさえなかった。
東証1部の騰落数は、値上がり937銘柄に対し、値下がりが1105銘柄、変わらずが140銘柄だった。
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