[ヘルシンキ/ストックホルム 28日 ロイター] - 大手通信機器メーカー、フィンランドのノキアが28日発表した第3・四半期決算は営業利益が市場予想を上回った。通信業界の5G導入の動きやコスト削減の取り組みが寄与した。
純売上高は前年比2%増の54億ユーロ(62億7000万ドル)でアナリスト予想と一致した。
比較可能なベースの営業利益は4億8600万ユーロから6億3300万ユーロに増加し、リフィニティブがまとめたアナリスト予想(4億8800万ユーロ)を上回った。
ノキアは比較可能なベースの営業利益率が目標レンジ(10─12%)の上限に向かうと予想した。
モバイル通信網事業は、米国の不振で打撃を受けたが、通信インフラ事業やクラウド・ネットワークサービス事業は好調だった。
ペッカ・ルンドマルク最高経営責任者(CEO)は「世界半導体市場を取り巻く不確実性で、第4・四半期と22年が見通しづらくなっている」と表明。世界の製造業が直面している部品不足や供給網の問題などについて「部品を確実に調達できるようサプライヤーと緊密に連携するとともに、顧客に対してはニーズに応え、前例のない部品コスト上昇の影響の緩和を図っている」と述べた。