[25日 ロイター] - 米コムキャスト傘下のNBCユニバーサルが、北京冬季五輪のテレビ中継の視聴率予測を、放映する時間帯やプラットフォームによっては従来の半分まで下方修正していることが明らかになった。
同社や他のメディア各社は、現行の視聴率の算出方法は消費者のテレビから動画配信サービスへのシフトが反映されていないと指摘し、対応に苦慮している。
NBCユニバーサルの広告・顧客パートナーシップ担当プレジデント、マーク・マーシャル氏はデジタルプラットフォームでの視聴について予測を下方修正したわけではないと強調。「視聴方法の変化を捉えていない集計が行われているのが問題で、それができるようになるまでは視聴者数の集計漏れが生じるだろう」と述べた。
NBCユニバーサルは昨夏に開催された東京五輪の試合も放映した。夏季五輪の視聴者数としてはNBCが放送を始めた1988年以降で最少となった。
メディア各社と広告主は調査会社ニールセンが出す視聴率を共通の参照値としている。ただ、ニールセンはモニターを使って家庭内に設置した機器で視聴者数を集計しており、メディア業界の顧客からは現状にそぐわないとの批判が出ている。
NBCユニバーサルは今月、新たな方法で視聴者数を集計するため、テレビ関連データを扱うiSpot.tvと複数年の契約を結ぶと発表した。